瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

三日月

今日は旧暦八月三日。月は三日月。日没のころ西の空に現れる。
みんな、何となく細い月を三日月って呼ぶけど、本当の三日月は相当に細いよ。今度、さがしてごらん。
旧暦だと月のない日を新月って言って、朔(ついたち)に当てるけど、ユダヤの方の暦では、二日月だか三日月だかの、初めて目視できたやつを新月と呼び、月の始まりとしている。その気持ちも分かるね。
日本各地にも三日月信仰があったらしく、それは、前の月の無事を感謝し、来る月の幸いを祈ったんだろうが、どうも女性の間の信仰らしく、家内安全というより、もっと具体的に女として健やかにあることの願いのようにも推察される。
それと、新月の一日か二日あとが大潮だから、三日月の日はお月様が綺麗な反面、潮の満ち引きは激しい。そして、血潮もぐるぐるめぐる。
何か、三日月っていろいろ盛り沢山だな。
朏暦(みかづきこよみ)ってのもあって、「朏」、つまり月が出ると書いてミカヅキと読むのも笑うが、毎月の三日月の形やその傾き加減を絵で示している趣向も面白い。
まあ何しろこっちは、夕暮れに原っぱで三日月を見つけて、急に淋しくなて、おうちに帰りたくなっちゃったのを思い出すよ。