瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小望月

今日は旧暦の十月十四日。十四日の夜の月を、望月の前夜の月の意味で、小望月(こもちづき)っていう。コモチヅキって聞くと、子持ちの月みたいで、その日の月はよーく見ると、小さなコブがついてるってのなら面白いんだが、残念ながらそうではない。それか…

燻製

魚や肉なんかを、塩漬けにして水分を抜いて、木屑を焚いた煙でいぶす。そうすると、独特の香味がついて、保存性も高まる。最近、急に燻製をやってみたくてしょうがなくなった。ちょいと調べたら、やり方はいろいろあるらしく、割りと簡単な方法もあるみたい…

再生

今日、11月28日は、旧暦十月十二日。瞳堂の旧暦誕生日だ。月の形は、半月を少し太らせたようなやつ。潮は中潮で、干満の差は中位。まあ、穏やかで波風の立たないような一日だ。何年も前の、月と太陽の引力のバランスが、今日と同じような日の、朝方の3時過…

常夜鍋

鍋に昆布を敷き、水と酒を注いで火にかける。煮立ったところに、豚肉とほうれん草を入れ、煮え際をポン酢で喰う。これが、シンプルで美味い。常夜鍋って言う名は、毎晩食べても飽きないってとこから来てるらしい。入れる具に決まりはないけど、冬場に入って…

稲荷神社

稲荷神社は、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)などを主祭神として祀っていて、稲成の意で、穀物や農業の神だ。稲荷はキツネって思われがちだが、キツネは稲荷神のお使いなんだな。江戸に多いものに「火事 喧嘩 伊勢屋 稲荷に犬の糞」ってのがあるけど、い…

カルチャーショック

イタメシが流行る少し前の話。急にパーティーが入ったとかで、マスターがバイトを探しに来た。マスターは部のOBだが、こっちは初対面だった。晩飯はスパゲッティーを好きなだけ食わせてやるって言うんで、手を上げたんだが、見た目と態度が良くなかったせ…

タイムスリップ

最近、登場人物がタイムスリップするドラマが、流行っている。戦国時代の侍が現代に現れたり、現代の医者が江戸末期に行っちゃったり。どっちも、すごいカルチャーショックだ。じゃあもし、戦国時代の侍が、江戸末期にタイムスリップするか、逆のケースが起…

勤労感謝の日

「勤労をたっとび 生産を祝い 国民がたがいに感謝しあう」それが勤労感謝の日だ。戦前、この日は新嘗祭(にいなめさい)と言った。これは、天皇が新しくとれた穀物を供えて、神を祀る行事だ。もともと、旧暦十一月の第二の卯の日に行われてたんだけど、改暦…

小雪

今日は、二十四節気の小雪。コユキじゃなくてショウセツだ。まだ寒さも厳しくはないけど、小雪ぐらいは舞うかもよって感じ。街中じゃ降らないまでも、遠くの山には白いものが見える頃ってことだろう。一日中寒くって、10℃にも成らなかった。天気予報の人の…

銀杏並木

明治神宮外苑の銀杏並木が、黄葉の見頃だ。絵画館を正面に、色づいた銀杏並木が、左右対称に、遠近法通りに美しく伸びている。80年以上も前に造られた景色で、当時とほとんど変わってない。ありがたいことだ。丁度、いちょう祭りの最中なんで、すごく人出が…

かまわぬ

鎌の絵に、輪を描いて、ひらがなの「ぬ」と並べる判じ絵を図案にしたのが、鎌輪ぬ(かまわぬ)だ。元禄の頃に、江戸の町奴が好んで身につけたそうで、侠気の象徴みたいなもんだな。七代目の市川團十郎さんが、舞台で着てから、さらに大流行したらしいね。以…

根津美術館

根津美術館が、3年半ぶりぐらいで、ついに新創開館した。今回は“根津青山の茶の湯”という特別展だ。いいのが沢山ならんでた。男の茶の湯らしく、流石に、堂々とした道具が多い。一番気に入ったのは、利休の茶杓で、銘は松本。何で松本なのか知らないが、実…

へその緒

寿と書かれた小さな桐箱に、へその緒が入っている。病気か何かで死にそうになった時に、へその緒を煎じて飲ませると、一度だけ息を吹き返すって話を、子供の頃に聞いたことがある。臍帯血ってのがあって、これはへその緒から採った血なんだけど、造血幹細胞…

炉開き

茶の湯の釜を懸ける場所に、風炉と炉の二つがある。夏場は風炉を使い、冬に入る頃、炉に変える。これが炉開きで、茶人の正月とも言われる。今は大体11月頃にやるんだけど、もともとは旧暦十月朔(ついたち)か、十月最初の亥の日の行事だ。西日本で、旧暦十…

サザエさん

旧暦、旧暦って言ってるんだけど、江戸時代の生活に戻ろうってことじゃない。こっちも、古くてせいぜい昭和の暮らししか知らないのに、江戸時代のほうが良かったなんて、言えるはずも無いんだから。昭和はもちろん、新暦の時代なんだけど、40年ごろまでは、…

七五三

11月15日は、七五三。今日は天気も良かったから、明治神宮は人が多かった。晴れ着を着た子ども達も多かったんだけど、外国人観光客にバシャバシャ写真撮られても、へっちゃらな顔してる。今の子は、違うね。七五三は、収穫を感謝するとともに、子供の成長を…

暦法

暦には、太陽暦と太陰暦の二つがある。太陽暦は、地球が太陽の周りを、グルッと一周するのにかかる時間を、一年とする暦法で、一年はおよそ365日。季節とのずれは無いが、月の満ち欠けの要素は入ってない。いわゆる、新暦(グレゴリオ暦)はこの系統だ。もう…

チーズ

フランスのチーズをもらって、喰おうと思ったら臭かった。ポン・レヴェックってのと、ブリー・ド・モーってやつ。調べたところ、まだ臭いうちに入らないみたいで、もっと凄いのがあるらしい。チーズだけ食ってても始まらないんで、赤ワインを一緒に飲んでみ…

クリスマスソング

まだ11月なのに、お店じゃクリスマスソングを流してる。それも、年々早くなっている。他の店より少しでも早く、売っちまおうって腹なんだろうが、クリスマス商戦は、前倒し的な緩やかな山じゃなく、イベント直近に一気に盛り上がる、険しい山になってきてい…

六曜

今日は、先負。先んずれば負けるっていう日だ。ボクシングなら、カウンター狙い。先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口。六つまとめて、六曜と言う。大安は吉日だとか、仏滅は日が悪いとか、結構気にする人が多いんで、瞳堂の「ひめ暦」にも、一応、書いては…

下弦の月

今日は半月、下弦の月。半月を弓に見立てたとき、月の入り際に、弦が下向きになるから、下弦って言う。真夜中頃に月が出て、真昼ごろに沈んでゆく。一番高く上るのは、朝方5時頃だから、見るつもりがないと、なかなか見られない月だ。そのかわり、朝になって…

11月9日

今日は、11月9日。数字が、119と並ぶから、119番の日。1987年に、消防庁が制定したそうだ。「火の用心 おせん泣かすな 馬肥やせ」ってのがあって、これは、家康の家臣、本多作左衛門が、長篠の戦の陣中から妻にあてた手紙で、日本一短い手紙として知られ…

誕生日

今日は、誕生日。子供の頃は、一月も前からワクワクしたもんだ。別に、歳をとるのがいやだとも思わないが、この歳になると、別に楽しみでもなくなった。でも、久々に家族そろった晩飯の後に、手製のケーキなどを食い、ちょいとプレゼントなどもらったりした…

立冬

今日は、立冬。二十四節気は、太陽の目盛りだから、旧暦の日付(九月二十一日)には関係なく、毎年、新暦11月7日か8日に立冬はある。結構暖かい一日だったが、立冬ってのは「今日から冬です」じゃなくて、「そろそろ冬が始まりますよ」っていう日だから、そ…

久しぶりに、抹茶を飲んだ。茶は福寿園、菓子は末富。美味かった。今日の、日本文化の講演会のなかで、茶の湯をたしなむ人の数が激減しているという話があった。どの世界も同じだろうが、高齢化が進み、上がどんどん死んでいく。次の世代は、育ってない。若…

文化の日

11月3日は、文化の日。自由と平和を愛し、文化をすすめる日だ。この日はもともと、明治天皇の誕生日で、天長節だった。その後、昭和2年に明治節っていう祝日になったんだけど、戦争でアメリカに負けて廃止にされた。それとは全く別の話だが、敗戦後、新しい…

おでん

東京農大の学祭で、名物の大根を買ったので、おでんにした。ちくわ、こんにゃく、昆布、白滝、ボール、牛すじ、タコ、はんぺん。今回の具は、これだけ。京都にいた頃、関東煮(カントダキ)と言われて、最初、何のことだか分かんなかったが、要はおでんのこ…

インフルエンザ

新型インフルエンザが、ついに我が家に上陸した。今年の春、メキシコで豚インフルエンザが発生してから、世間じゃ、ずっと騒いでる。はじめは、豚インフルエンザに感染すると大変だって大騒動だったけど、人にうつった時点で、人インフルエンザなんだから、…

ドラッグストア

薬局とドラッグストアは、もともと別物なんだろうけど、昔は用事が無けりゃ、薬局には行かなかったけど、今は用も無いのに、ドラッグストアにいることがある。むしろ、ドラッグストアに行かなくちゃぐらいの、強迫観念すらある。でも、あんまし薬は買わない…

水菜

やっと、畑を耕した。毎年もっと早くと思うんだが、夏の収穫の後、どうしても気が抜けて、なかなか作業に取りかかれない。油粕を土にすきこんでから、種を蒔く。本当は、もう1~2ヶ月早くてもいいくらいだ。この冬も、水菜だ。無農薬なんで、夏場の野菜は…