瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

商業施設

景気が悪いとか、デフレだとか言いながらも、次から次へと商業施設が出来る。何とかタウンとか、何とかシティーとか、何とかヒルズとかね。あと、何とかランドって言う、大きなネズミの出る遊園地もあったな。人がいっぱいで、騒々しくて、金を使わされに行…

こごみ

こごみは別名、草蘇鉄(くさそてつ)。ワラビやゼンマイと同じくシダの仲間で、春にその若芽を食べる。別に喰わなきゃ生きて行けないわけじゃないけど、春には何だか喰いたくなる。手軽なのは、おしたしだな。少し苦味とぬめりがあって、何とも言えない食味…

消去

小さいころ住んでいた家の前は雑木林で、裏には小さな川が流れていた。北側の坂の途中に精神病院があって、時々、病人が脱け出し、その雑木林に逃げ込んだ。そんなこともあって、一人では雑木林に行ってはいけないと言われていた。川沿いにはドッグプール(…

オカピ

ウマのような体型で、胴体は黒褐色。四本の足には、シマウマのような白黒の横縞模様がある。舌は青白く、耳に届くほど長い。それが、オカピだ。1900年頃に発見されたんで、デビューは遅い方だ。足の模様がシマウマそっくりだから、最初はシマウマの仲間だと…

時間治療

時間治療(クロノテラピー)ってのがある。体内時計に基づく生体リズムの変化に従い、治療効果の上がる時間帯に、薬を投与する治療のことだ。例えば、抗がん剤を一日中投与し続けるんじゃなく、正常細胞が休んでる時間帯をねらって投薬し、ガン細胞だけ攻撃…

盲導犬

4月25日は、盲導犬の日だ。盲導犬は、どうもうの反対だから、すごくおとなしい。電車の中で、ジッとうずくまってるのを見たら、じんわり涙が出てきた。なんか、けなげでね。相当な訓練を受けてきたんだろうけど、何食わぬ顔をしている。物言わぬあの黒い目を…

茶の湯の道具に、棗(なつめ)ってのがある。抹茶を仕込んどいて、点前中に使う蓋付きの丸っこい器だ。木地をくり抜いて、漆を塗ったのがほとんどだけど、和紙の一閑張りのもある。要は、はりこみたいなもんだ。30年前、これなら作れると思って、青系のモザ…

クラゲ

クラゲが好きでね。あの、コリコリした食感がたまらない。若布ときゅうりとクラゲの酢の物なんか最高だ。でも、栄養はなさそうだな。食品に加工されるのはビゼンクラゲで、何年か前に大量発生したエチゼンクラゲも食用になる。味は、エチゼンよりビゼンの方…

夜明けのスキャット

「夜明けのスキャット」は1969年、由紀さおりさんのヒット曲。最初は、スキャットだけのBGMだったのを、聴取者からの問い合わせ殺到で、歌詞をつけて世に出した。こっちはまだ子どもだったけど、なんだか好きな曲だった。 ♪愛し合う その時に この世は と…

窪俊満

窪俊満(くぼしゅんまん)の絵を見た。それらしい名じゃないけど、浮世絵師だ。北尾派の祖、北尾重政の門人。それなのに、鳥居派の鳥居清長風の美人画を描いた。師匠をさしおいて失礼な話だが、鳥居清長は北尾重政の影響を多分に受けてるわけだから、筋の通…

ねこばば

今日、ねこばばの現場を見た。そっと周りをうかがい、すごい勢いで穴を掘る。その穴の上に座って、何食わぬ顔をする。ゆっくりと見回しながら、そのものの上に土をかぶせ、もとどおりにする。なぜか、そこのにおいをクンクン嗅いで、何事もなかったかのよう…

欅(けやき)は、武蔵野のシンボルだ。こっちは、武蔵野で育ったんで、どことなく懐かしい木だ。特に、芽吹きの頃が好きでね。桜の花の盛りをしり目に、芽吹きだした欅の黄緑色の芽が最高にいい。刻々と色濃くなっていく様を見てると、ものすごい生命力を感…

淡味

五味とは、苦・酸・甘・辛・鹹。苦い、すっぱい、甘い、辛い、塩からいの五つが、全ての味を構成している。仏教の方に、六味ってのがある。苦・酸・甘・辛・鹹の五味に、淡を加えて六味。この淡味ってのが難しい。淡い味ってことなんだろうけど、単なる薄味…

木の芽

筍が出ると、若竹煮が喰いたくなる。となると、天に木の芽をたっぷり盛りたい。今だけの味覚だからね。それなのに、スーパーでは年中売ってるのは、一体何に使うんだろう。こっちは、春以外に、あれを欲することはないけどね。木の芽時ってのは、心と身体の…

そらのバナーヌ

子どもが小さかった頃、絵本を買いに行ったんだけど、気に入るのが見つかんなかった。それで、自分で書くことにした。『そらのバナーヌ』バナーヌは、空を飛べると信じている。ある日、ひょんなことから海にポチャンと落っこっちゃう。おっかないサメや、マ…

粒マスタード

今まで、粒マスタードのことなんて、気にしたことはなかった。それがある日、急に気になりだして、今じゃ粒マスタードのことばかり考えている。この前、ホットドックを大量に作ったとき、粒マスタードを一瓶買い、使ってみて初めて目覚めたんだな。ほどよい…

マイムマイム

急に「マイムマイム」が頭ん中で回りだした。マイムマイムはイスラエル民謡。ユダヤ人がパレスチナの地に入植して、井戸を掘って水が出た時の喜びの歌なんだな。♪マイム レッセッセ♪って歌ってたけど、♪マイム ベッサソン♪が正しいらしい。マイムはヘブライ…

あたら夜 再考

枝垂桜の下を歩いていて、ふと思った。「あれは、やっぱりちがうな」 あたら夜の月と花とをおなじくは あはれ知れらむ人に見せばや「もったいないような今宵の月と花とを おなじことなら ものの趣を知るような人に見せたいものだ」この解釈は合ってるけど、…

仏法僧

曹洞宗の修証義に、「深く仏法僧の三宝を敬い奉るべし」とある。仏(真理を覚りし者)、法(普遍の真理)、僧(真理を体現する者の集団)の3つを大切にしなさいってこと。ブッポウソウって鳥がいる。30センチぐらいの鳥で、頭と尾羽は黒っぽく、胴体は美し…

今年は、桜が遅かった。でも、一気に満開になったね。満開の桜は、遠目で眺めると実に見事だけど、近づいてみると、何となく面白くない。桜は、“見る”より“眺める”花なんだろう。さて、花見ってことになって、酒でも入れば誰も花なんか見やしない。それでも…

ひいき

“ひいき”はいけないと教えられた。でも、好きなものは好きで、嫌いなものは嫌いだ。人は、好き嫌いで生きている。その心は曲げられない。呑みに行くにしても、ひいきの店がある。公平にしてたら、いくつ肝臓があっても足りないんでね。「これからも、どうぞ…

飛鳥山

飛鳥は奈良だけど、飛鳥山は東京の王子にある。小高い丘で、古くからの桜の名所だ。古いって言っても、江戸時代のことだから、戦といえば応仁の乱をさす京都人には笑われそうだ。享保の改革の一環として、八代将軍、徳川吉宗が、飛鳥山に桜をいっぱい植えさ…

若ごぼう

大阪の八百屋で、“若ごぼう”ってのを見かけた。東京じゃ見たことがない。ごぼうって言っても、根っこは10センチぐらいのもんで、薄緑色の葉と茎のほうが立派だ。早い話が、根っこ付きのフキみたいな感じ。フキもごぼうもキク科だから、似てるのも当たり前か…

七回忌

七回忌か。あれから6年たったってことだ。うちは、父と母が同じ年に亡くなったんで、年忌法要は二人まとめてやっちゃう。仏には悪いんだけどね。日取りは、中を取って、4月の桜の頃と決めている。寺に大きな桜があって、天気がよければ、花越しに富士山が…

あたら夜の

桜が満開だ。空にはまぁるい月がある。和歌はわかんないけど、こんな歌を思い出す。 あたら夜の月と花とをおなじくは あはれ知れらむ人に見せばや「もったいないような今宵の月と花とを おなじことなら ものの趣を知るような人に見せたいものだ」ぐらいの意…

メモ

机の上に、メモ帳がある。思いついたことや、後で調べようと思う言葉を書いとくために。今朝、ふと見たら、3個書いてあった。きのうの夜、酔っ払って書いたんだろうけど、全く覚えてない。先ず、『ちゃら』とある。分かんないけど、何か、ちゃらにしたかっ…

立喰いそば

今日行った立喰いそば屋にはイスがある。6コだけだけどね。立喰いだけど、のびきったようなゆで麺は使ってない。そばは、まいにち信州から取り寄せている。だから、こしがあって歯ごたえもいい。それから、つゆがすごい。相当な江戸っ子でも辛がるだろうね…

四十九日

もともとは、人が死ぬと七日ごとに法要をやった。昔、インドは7進法だったんでね。初七日ってのがあるけど、最近は忙しくて7日後にまた集まれないから、葬式当日に繰り上げてやっちゃうことが多い。七七日(なななのか)の法要は、四十九日っていって、今で…

レシピ本

いろんなレシピ本がある。こっちは、そうゆうの一応目を通すけど、読まない。それは、その人が美味しいって思う作り方で、こっちの舌がそれを美味いと思うかどうかは別の話だから。こっちが、レシピ本を作るとしたら、先ず、包丁を研ぐと書くね。切れ味が、…

干し飯

干し飯(ほしいい)は携帯非常食。炊いた米を水にさらして、天日で干したもの。米を備えるから、「糒」と書いても「ほしいい」と読む。軽くて持ち運びに便利で、水や湯にひたしてもいいし、いざとなったらそのままでも喰えるから、戦の時の兵隊の飯としても…