瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

若ごぼう

大阪の八百屋で、“若ごぼう”ってのを見かけた。
東京じゃ見たことがない。
ごぼうって言っても、根っこは10センチぐらいのもんで、薄緑色の葉と茎のほうが立派だ。
早い話が、根っこ付きのフキみたいな感じ。
フキもごぼうもキク科だから、似てるのも当たり前か。
ごぼうは、9月ごろに種を蒔いて、寒中に一度刈り取り、3月に出てくる新芽を食べるものらしい。
大阪の八尾のあたりの名産で、香りとほろ苦さが春の味覚なんだってね。
気になったけど、今回は食べる機会に恵まれなかった。
こっちに帰ってきて、たまたま近所の和菓子屋をのぞいたら、若ごぼうの砂糖漬けってのがあった。
偶然かと思ったが、この和菓子屋の本店は、大阪の八尾にあるんだった。
ほのかに苦く、何とも言えないゆかしい味は、たしかに春の訪れだな。