瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

四季

山では紅葉が見ごろを迎えた。空気も澄んで、気持ちよさそうだ。街ではそうはいかないが、ケヤキ並木が、そろそろ色づき、空も青く澄んできた。長袖で丁度良く、夜は一枚はおりたいくらいだ。夏休みの宿題も終わってなくて、木々の緑もまだ色濃く、セミも鳴…

ハロウィン

明日は、10月31日。ハロウィンだ。昔は、やらなかったけどね。最近じゃ、クリスマス、バレンタインに続く第3のイベントとして、お菓子業界が頑張っている。カトリックの万聖節の、前の晩の行事なんだってね。それから、ケルト人にとって、一年の終わりが10…

十三夜

明日は、10月30日。十三夜だ。と言われても、ピンと来ないだろう。間違っても、三十夜ではない。明日は、旧暦九月十三日だから、十三夜なんだ。八月十五夜を、芋名月と呼び、九月十三夜を、豆名月とか栗名月とか言う。丁度、大豆や栗が食べ頃だから、お月様…

上り月

小説『吾輩は猫である』の中で、生徒から「先生番茶は英語で何と言います」と聞かれて、苦沙弥先生に「番茶はsavage teaである」と真面目に答えさせて、あとで生徒や教師に「サヴェジ・チー、サヴェジ・チー」とからかわれているが、番茶を、savage tea (野…

富国強兵

富国強兵。国を富ませ、兵力を強くする。明治新政府が掲げたスローガンだ。当時、欧米列強より国力も兵力も劣っていたから、何とか追いついて、やがては追い抜いてやろうって思ったのも無理は無い。その流れの中で、太陽暦への改暦が行われている。国のあり…

重陽

今日は、旧暦九月九日。五節句のひとつ、重陽の節句だ。人日(一月七日)は、七草の日。上巳(三月三日)は、桃の節句、ひな祭り。端午(五月五日)は、菖蒲湯、こどもの日。七夕(七月七日)は、笹の葉さらさら、星祭り。重陽(九月九日)は、菊の節句。こ…

芋煮

東北の方じゃ、芋煮会ってのを良くやるようだ。10月から11月にかけて、収穫した里芋を使い、川原かどこかに大鍋をすえて、みんなで芋を煮て食う行事だ。何年も前、宮城に行ったとき、年寄りが、来週は芋煮会だと言った。その時、初めて芋煮を知った。準備が…

肥育

肉屋に並んでる肉は、ほとんど家畜や家禽の肉だ。天然ものは、めったに無い。遠い昔のご先祖様は、もちろん天然だから、山や野原を駈けずり回り、好き勝手なもの喰ってたが、今、出回っているのは、何代にもわたって、狭いサクの中しか知らない動物の肉だ。…

霜降

今日は、二十四節気の霜降。七十二候は、”霜始めて降る”だ。少し早く感じるが、霜が降りちゃってから、「霜降!」って言われても、間の抜けた話になってしまう。そろそろ霜が降り始めるから、農作物に注意してくださいよって、お百姓さんに知らせてくれてい…

アルミニウム

昔は、ボケ老人のきついのが、アルツハイマーかと思ってたが、全く別物だ。若者だってなる。比較的新しい病気だ。何しろ、分かんなくなっちゃうってのが、恐ろしい。昔はなくて、最近になって多発してるってことは、ここ一・二世代の生活の変化の中に原因が…

魚群探知機

魚は昔と変わらず、自力で泳ぎまわることしかできないのに、人間は機械を使うようになった。魚群探知機で連中の居場所をつきとめて、ガバッとつかまえる。これじゃ、魚いなくなっちゃうよ。とりたい種類の魚だけとるなんてことも、出来そうだけど、そうする…

昼餉

昼メシの献立てに困った。何しろ、金と手間と時間のかからないやつがいい。でも、美味くなくちゃだめだ。とりあえず、うどんをゆで始める。何うどんが喰いたいっていうイメージが、全く浮かばないまま、丼だけ用意して、ねぎをきざんだ。もうすぐ、ゆで上が…

大潮

大潮は、潮の満ち引きの差が最大となる日だ。理論上は、朔と望の日が、太陽と月の位置関係でいうと起潮力が大きくなり、大潮になるはずだが、地形や海底の摩擦など、海水の特性により、1日~2日遅れて大潮になる。新暦のカレンダー見たって、潮の動きは分…

川越祭

この街で子どもの頃をすごし、祭りには、町内の山車を引いた思い出がある。昔は、時の鐘なんぞには誰も見向きもせず、蔵造りの街並みは、むしろその佇まいを隠すように、ひっそりとしていた。昨日、久々に祭りを訪れてみると、古臭かった街が、きっちりと古…

節目

週の節目は、やっぱり日曜日かな。でも、デパートは、催事の切り替えの曜日が節目だし、業界によってもちがうんだろう。月の節目は、月末か月初のついたち。会社だと、支払いの〆日が節目かも知れない。今日は10月17日で、月末でも月初でも、多分〆日でもな…

天空

六本木ヒルズが出来て、何年になるのか忘れたが、行ってもなんか落ち着かないから、あんまり行かない。今日、用事があって久々に行き、52Fの東京シティービューから外を見て、足がすくんだ。玉がちぢこまったといっても言い。通天閣でもそうだった。肝を…

生活の中から、火が遠ざけられている。あかりは蛍光灯、ごはん炊くのは電気釜、お湯沸かすのは電気ポット、料理するのはIH。裸火を目にすることが、極端に減った。ろうそく、ランプ、かまど、囲炉裏、七輪、火鉢、焚き火・・・。ちょっと古すぎるけど、ぬ…

月占

女性雑誌にはたいがい星占いがのっている。朝のテレビでも、今日の運勢をやっている。でも、当たったことってある?こっちは、すぐ忘れちゃうから、当たったかどうかすら定かではない。星の位置や運行から、何をどう割り出すかは、いろんな流儀があるんだろ…

椎茸

また茸の話で恐縮だが、椎茸を栽培している。貰っちゃったんでね。菌床栽培ってやつで、カビのはえた特大のシフォンケーキみたいなのに、椎茸がボコボコはえてくる。うちの湿度と温度が茸にとって快適なのか、すくすく育っている。立派に成長したやつは、そ…

体育の日

昔は、毎年10月10日が体育の日って決まってた。10月10日が、東京の晴れの特異日だったから、1964年、東京オリンピックは、この日に開会式が行われ、見事に晴れた。戦争に負けて、食うや食わずで、スポーツどころじゃなかった日本が、何とかがんばって、世界…

紅花

紅花は、葉にはトゲがあり、花は紅黄色で、形はアザミに似ている。花を摘み取り、染料や紅を作るから、末摘花(すえつむはな)とも言う。末摘花は、源氏物語の巻の名にもあって、主人公の常陸宮の女は、赤鼻のしこめだ。旧暦の手書きひめくり“ひめ暦”のとじ…

のこんの月

明け方まで残っている月を、有明とか残月とか言うが、のこんの月って言い方もある。もたもたしてたら夜が明けちゃいましたみたいな、どこか間抜けな感じがして好きだ。今朝は、秋らしい雲のたなびく中に、隠れるようにしていた。あっ、見つかっちゃったって…

名前

名前は、先祖代々伝わった姓と、親がつけてくれた名とで成り立っている。名前には、言霊が宿っている。中学で、初めて英語を習った頃、自己紹介で、自分の名前がひっくり返るのが、何とも屈辱的で恥ずかしかった。名刺の裏に、ローマ字で名前を書いてる人の…

台風

不謹慎な話だが、台風が嫌いではない。近づいて来ると、なぜかワクワクする。前はよく、台風の晩に飲みにくりだした。そうすると、意外にも街はにぎわっていたもんだ。気圧の関係か何か知らないが、血がさわぐとでも言うんだろうか。子どもの頃、珍しく台風…

松茸

あまりなじみのない茸と言えば、松茸だ。せいぜい、インスタントのお吸い物の味しか、思い浮かばない。昨日、もらったちらし寿司を喰ったら、やけに歯ごたえのいい茸が入っていて、何かお吸い物みたいな味がするなと思ったら、松茸だった。昔、料理屋で土瓶…

献血

半年ぶりに献血に行った。400ml採るから、酒ならワンカップ2本強だ。こっちにとっては結構な量だが、いざ輸血となれば、ほんのわずかな助けにしかならない。昔なら助からなかった病気を、一発で治す特効薬が、いくらでも作れる世の中だが、血液だけは工場じ…

聖橋

今日、聖橋を渡った。JR御茶ノ水駅は、道路より低いところにあり、聖橋は駅をまたいで、神田川の上に架かっている。駿河台方面から進むと、右手に湯島聖堂の緑青色の屋根があり、ふり返れば、ニコライ堂の青緑色の丸屋根が見える。聖橋の名は、この二つの…

しょうが

薬味全般、好きなんだけど、しょうがは中でも特別だ。紅しょうがは、色が赤過ぎるのが難だけど、ないと困る。お好み焼きには入れないが、焼きそばには、全体的に撒き散らす。牛丼は、真ん中に生卵をポンと落として、まわりにしょうがを沢山散らし、七色とん…

月見

今日は、旧暦八月十五日。仲秋の名月。お月見だ。夕方には雨も上がり、澄んだ空に月が出た。薄を飾り、団子を供える。それから、芋名月とも言われるように、収穫したての里芋などを月に供える。この月見ってやつは、収穫の感謝祭なんだが、どうして太陽じゃ…

十五夜

明日は、旧暦八月十五日。十五夜。仲秋の名月だ。いろんな行事やしきたりを、今は新暦でやったり、月遅れでやったりしてて、やんないよりはましなんだけど、こればっかりは、新暦じゃ無理なんだ。ためしに、このお月見を新暦でやるとどうなるのか。今年の新…