瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2012-01-01から1年間の記事一覧

予知

今日は、右の耳の鼓膜がビクビク痙攣していた。呑み過ぎかとも思ったけど、酒が耳に来るって話も聞いたことがない。気にしないのが一番だ。それで、気にならなくなったころ、ドーンときた。最初、下から突き上げてきて、グラグラ揺れだした。震源はごく近い…

けやき

けやきが好きでね。その、けやきが色づいてきた。寒くなるにつれ、さらに色は深まってゆく。けやきはちょっと変わった木で、同じ種類でも、赤っぽく色づく木と黄色っぽくなる木とある。最後は、どっちも茶色くなって散るんだけどね。けやきは、漢字で“欅”と…

ハロウィン

ハロウィンてのは、むこうのお盆みたいなもんか。カボチャの提灯ぶらさげたり、魔女の格好してみたり。知らない人からお菓子をもらってみたりして。意味わかってるのか分かってないのか、わかんない。そんなことより、お盆に墓参り行ったのか。こっちは忙し…

寒天

冬の寒い日の空を、寒天という。トコロテンの材料も、寒天という。寒天の材料はテングサっていう海藻なのに、なぜか生産量1位は海のない長野県だ。京都の宿屋の主人が、トコロテンを庭に捨てておいたところ、夜の寒さで凍って昼の日差しに融けてをくりかえ…

邯鄲

“邯鄲の夢”って話がある。昔、中国に藘生って男がいて、人生に迷っていた。呂翁っていう道士に出会う。栄華が意のままになる枕ってのを借りて眠った。すると、人生の良いこと悪いこと、いろんなことが起こる。やがて立身出世するんだけど、最後はこの世の常…

おもちゃ屋

おもちゃ屋に行ったら、頭が痛くなった。プラスチックで出来たおもちゃが、電気で動いたりしゃべったりする。見たこともないキャラクターの人形が、ずらっと並んでいる。音や色や光が、ところかまわず氾濫していて、子どもは騒ぐし親は何か怒鳴っている。そ…

ホオズキカメムシ

庭にトウガラシが植えてある。Spaghetti aglio,olio e peperoncino をよく作るんでね。ところが、このトウガラシの幹にビッシリとカメムシがついて困る。いくら追い払っても、すぐに群がってくる。多分、樹液を吸ってるんだろうけど、トウガラシの樹液って辛…

ヘモグロビン

3月に献血に行ったら、ヘモグロビン不足で断られた。そんなの初めてだったから、ものすごくショックでね。今まではむしろ、ヘモグロビンが多い方だったから。何かの病気にしちゃ元気だし、食べ物のせいかも知れない。ヘモグロビンは、赤血球に含まれるタン…

シンディー・ローパー

こっちは、良くも悪くも’80だ。音楽やってたわけじゃないのに、いつも音楽を聞いていた。音が鳴ってないといけないみたいな雰囲気があったしね。SADEが好きだったけど、当時は誰を聞くってよりも、ヒット曲を聞いていた。キラ星のごとく輝いたのがゴロ…

食欲

この夏も暑かったけど、不思議と食欲は落ちなかった。前は、喰わなきゃバテると思って、喰おう喰おうとしてたから、食事が苦痛で食卓につくのもいやだった。今は、喰おうとも喰うまいとも思ってないから、逆に普通に喰えるようになった。「喰わなきゃ」とか…

エリンギ

エリンギって、いつ頃から食べ始めたっけ。子どもの頃にはなかった。ここ10年ぐらいのもんか。はじめて見た時は、バンデル星人かと思ったけどね。あれはヒラタケの仲間で、ヨーロッパ原産なんだな。イタリア料理やフランス料理では人気で、日本では1990年…

十六夜

今夜は、十六夜(いざよい)。旧暦の十六日の夜のことだけど、とくに葉月の十六日の夜を言う。きのうが十五夜、中秋の名月だったけど、台風17号が駆け抜けてったから、おちおち月見もできなかった。今夜の月は、昨日の月よりやや遅れて顔を出す。それで、十…

月見団子

月見団子をこしらえた。上新粉と白玉粉を使う。上新粉だけでもいいんだけど、半々に混ぜてやってみた。大きさも不揃いだけど、それでいい。今日は、旧暦八月の十五日だから、中秋の名月。忙しくって、月なんかかまってらんないって人もいるかも知れない。本…

台風

台風を、古くは野分(のわき)と言った。野の草を分けて吹く強い風の意味。なんとなく、危機感はなくて、風流な感じさえする。こっちは子どもの頃、台風は生き物だと思っていた。台風には目があるし、進路を急に変えたりするんでね。「台風がこっちに来る」…

彼岸花

彼岸花は、秋の彼岸の頃に咲く。短日植物で、日が短くなると花を咲かせるって聞いたこともあるけど、ここ数年は暑い夏が続いたせいか、花が遅れぎみだから、温度も関係してるんだろう。葉を出さず、茎だけ伸びて、いきなり真っ赤な花を咲かせる。葉は、花が…

アゲハのサナギ

庭に小さなサンショウの木がある。少し前に、アゲハの幼虫がいるのを見つけた。しばらくすると、サンショウの木は丸坊主になっていた。木が小さいから、幼虫に食い尽くされたんだろう。幼虫の姿も見当たらなかった。別に気にすることでもない。昨日、晩はイ…

香のもの

漬物のことを、“香のもの”とも言うね。“お新香”にしても“おこうこ(お香香)”にしても、どれも“香”って字がつく。漬物は、香りっていうより匂いじゃないか。“香のもの”とは、ずいぶん気取った物言いだと思ってたけど、あながちそうでもないようだ。先日、朝…

彼岸まで

“暑さ寒さも彼岸まで”って言うけど、ホントだね。今年は、9月になってからもすごく暑かったけど、彼岸前にザーッと降ってから、急に涼しくなった。彼岸の中日にあたる春分も秋分も、昼と夜の長さが同じだ。つまり、昼と夜が逆転する“峠”が春分と秋分ってこ…

パンフェス

パンフェスに行って来た。パンフェス、つまりBREAD FESTIVAL。全国から50店舗あまりのパン屋が集まったんだけど、パンを買いに行ったわけじゃない。そこに来てる印刷やに用があった。なんで、印刷屋が来てるのか。行ってみると、「小さな活パ…

あきない

あきないとは、物を売り買いすること。商い、つまり商売のことだ。「商い」って言葉は、農民の間で収穫物を交換するのが“秋”だったから、「秋ない」から「商い」になったらしい。「秋ない」が「商い」になったなんて、単純すぎるような気もするけど、案外そ…

家路

日が短くなって、家々の窓に灯がともるのを見ると、早く家に帰りたくなる。小学校の頃、放課後の校庭で遊んでると、「家路」って曲がかかったもんだ。それは、“もう、おうちに帰りなさい”というメッセージだった。あれは、妙に郷愁を誘う曲だ。「家路」って…

源氏物語

源氏物語は、多分最後まで読んでない。と思ってたんだけど、うちにある文庫本を見ると、終わりの方のページの角が折ってあったり、赤線が引っぱってあったりするから、読んだのかも知れない。1000年以上も前に書かれてるから、生活様式や結婚の形態は、今と…

小野篁

平安時代、小野篁(おののたかむら)って人がいた。遣隋使の小野妹子の子孫で、字の上手な小野東風にとってはおじいちゃんに当たる。有能な官吏で、当代一の詩人であり、武芸の道にも通じる大男。実は裏の顔があって、地獄で閻魔大王の補佐をしていた。京都…

モロヘイヤ

毎年、モロヘイヤを栽培している。栽培って言っても種蒔くだけで、あとはほったらかしだけどね。乾燥にも強いみたいで、ずっと雨が降らなかった時も大丈夫だった。原産地は、インドだかエジプトだか、何しろ古代文明の栄えたところだ。エジプトでは、モロヘ…

マツカタ

今日は、マツカタだった。

二・二六事件慰霊碑

夕暮れ、渋谷のNHKのあたりを歩いていて、妙なところに観音様が立ってるのに気づいた。寺があるわけでもないのにと思ったら、二・二六事件慰霊碑とある。と見た瞬間、後頭部がジーンとしびれた。何か霊的なものにふれると、こっちは後頭部がしびれるんだ…

大徳寺納豆

大徳寺納豆は、糸をひかない。かと言って、甘納豆の一種でもない。どちらかというと、味噌に近い。豆味噌を少し干して、丸い粒にしたようなやつ。大徳寺の一休さんが、中国から持ち帰ったんだってね。大豆と大麦と塩を発酵させて作る。禅寺の精進料理は、肉…

イナダ

イナダってのは、ブリの若いやつのこと。ブリは、成長にしたがって呼び名が変わる、出世魚ってやつだ。地方によって呼び名はまちまちなんだけど、関東では、ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリとなる。そのイナダが安かったんで、丸々一本買ってきた。ウロコをひいて…

夜蝉

暑い日には、夜中でもセミが鳴いている。子どもの頃の方が、セミはいっぱいいたと思うんだけど、夜中にセミが鳴いていた記憶はない。雑木林があったりすると、日の出前や夕暮れ時に、ヒグラシが涼しげに鳴いていたけど、それ以外のはみんな昼間に鳴いていた…

領土問題

領土問題は、中の問題だ。外に対しての問題としてとらえられがちだけど、実は中に問題の核心はある。領土って言うからには、国民が自分の国がどういう国なのかを、明確に認識する必要がある。その国に住んでいる自覚と、誇りがなければ、領土問題は他人事と…