瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

二・二六事件慰霊碑

夕暮れ、渋谷のNHKのあたりを歩いていて、妙なところに観音様が立ってるのに気づいた。
寺があるわけでもないのにと思ったら、二・二六事件慰霊碑とある。
と見た瞬間、後頭部がジーンとしびれた。
何か霊的なものにふれると、こっちは後頭部がしびれるんだけど、今回のはすごくって、後ろにひっぱられるかんじだった。
「この男は、日本を良くしようとしているので、引っ張らないでください」と変な言い訳を何度も心の中で唱えた。
遠ざかるにつれ、少しずつしびれはおさまったけど、なんとも恐ろしい力だった。
二・二六事件は、1936年(昭和11年)2月26日、陸軍の皇道派と統制派の対立から、皇道派青年将校天皇親政・昭和維新を訴えて、大臣ほか数人の要人を殺害し首都を制圧したクーデターだ。
政財界の腐敗を一掃し、農村の困窮を救うための決起ともいう。
結局クーデターは失敗し、17人の軍人が処刑された地に慰霊碑はある。
石碑や観音様では、彼らの魂は全く慰められてはいなかった。
この国を良くすることが彼らの願いであり、それができて初めて、あの場にうずまく何ものかを慰めることができるんだろう。