瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

月見団子

月見団子をこしらえた。上新粉と白玉粉を使う。上新粉だけでもいいんだけど、半々に混ぜてやってみた。大きさも不揃いだけど、それでいい。今日は、旧暦八月の十五日だから、中秋の名月。忙しくって、月なんかかまってらんないって人もいるかも知れない。本…

台風

台風を、古くは野分(のわき)と言った。野の草を分けて吹く強い風の意味。なんとなく、危機感はなくて、風流な感じさえする。こっちは子どもの頃、台風は生き物だと思っていた。台風には目があるし、進路を急に変えたりするんでね。「台風がこっちに来る」…

彼岸花

彼岸花は、秋の彼岸の頃に咲く。短日植物で、日が短くなると花を咲かせるって聞いたこともあるけど、ここ数年は暑い夏が続いたせいか、花が遅れぎみだから、温度も関係してるんだろう。葉を出さず、茎だけ伸びて、いきなり真っ赤な花を咲かせる。葉は、花が…

アゲハのサナギ

庭に小さなサンショウの木がある。少し前に、アゲハの幼虫がいるのを見つけた。しばらくすると、サンショウの木は丸坊主になっていた。木が小さいから、幼虫に食い尽くされたんだろう。幼虫の姿も見当たらなかった。別に気にすることでもない。昨日、晩はイ…

香のもの

漬物のことを、“香のもの”とも言うね。“お新香”にしても“おこうこ(お香香)”にしても、どれも“香”って字がつく。漬物は、香りっていうより匂いじゃないか。“香のもの”とは、ずいぶん気取った物言いだと思ってたけど、あながちそうでもないようだ。先日、朝…

彼岸まで

“暑さ寒さも彼岸まで”って言うけど、ホントだね。今年は、9月になってからもすごく暑かったけど、彼岸前にザーッと降ってから、急に涼しくなった。彼岸の中日にあたる春分も秋分も、昼と夜の長さが同じだ。つまり、昼と夜が逆転する“峠”が春分と秋分ってこ…

パンフェス

パンフェスに行って来た。パンフェス、つまりBREAD FESTIVAL。全国から50店舗あまりのパン屋が集まったんだけど、パンを買いに行ったわけじゃない。そこに来てる印刷やに用があった。なんで、印刷屋が来てるのか。行ってみると、「小さな活パ…

あきない

あきないとは、物を売り買いすること。商い、つまり商売のことだ。「商い」って言葉は、農民の間で収穫物を交換するのが“秋”だったから、「秋ない」から「商い」になったらしい。「秋ない」が「商い」になったなんて、単純すぎるような気もするけど、案外そ…

家路

日が短くなって、家々の窓に灯がともるのを見ると、早く家に帰りたくなる。小学校の頃、放課後の校庭で遊んでると、「家路」って曲がかかったもんだ。それは、“もう、おうちに帰りなさい”というメッセージだった。あれは、妙に郷愁を誘う曲だ。「家路」って…

源氏物語

源氏物語は、多分最後まで読んでない。と思ってたんだけど、うちにある文庫本を見ると、終わりの方のページの角が折ってあったり、赤線が引っぱってあったりするから、読んだのかも知れない。1000年以上も前に書かれてるから、生活様式や結婚の形態は、今と…

小野篁

平安時代、小野篁(おののたかむら)って人がいた。遣隋使の小野妹子の子孫で、字の上手な小野東風にとってはおじいちゃんに当たる。有能な官吏で、当代一の詩人であり、武芸の道にも通じる大男。実は裏の顔があって、地獄で閻魔大王の補佐をしていた。京都…

モロヘイヤ

毎年、モロヘイヤを栽培している。栽培って言っても種蒔くだけで、あとはほったらかしだけどね。乾燥にも強いみたいで、ずっと雨が降らなかった時も大丈夫だった。原産地は、インドだかエジプトだか、何しろ古代文明の栄えたところだ。エジプトでは、モロヘ…

マツカタ

今日は、マツカタだった。

二・二六事件慰霊碑

夕暮れ、渋谷のNHKのあたりを歩いていて、妙なところに観音様が立ってるのに気づいた。寺があるわけでもないのにと思ったら、二・二六事件慰霊碑とある。と見た瞬間、後頭部がジーンとしびれた。何か霊的なものにふれると、こっちは後頭部がしびれるんだ…

大徳寺納豆

大徳寺納豆は、糸をひかない。かと言って、甘納豆の一種でもない。どちらかというと、味噌に近い。豆味噌を少し干して、丸い粒にしたようなやつ。大徳寺の一休さんが、中国から持ち帰ったんだってね。大豆と大麦と塩を発酵させて作る。禅寺の精進料理は、肉…

イナダ

イナダってのは、ブリの若いやつのこと。ブリは、成長にしたがって呼び名が変わる、出世魚ってやつだ。地方によって呼び名はまちまちなんだけど、関東では、ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリとなる。そのイナダが安かったんで、丸々一本買ってきた。ウロコをひいて…

夜蝉

暑い日には、夜中でもセミが鳴いている。子どもの頃の方が、セミはいっぱいいたと思うんだけど、夜中にセミが鳴いていた記憶はない。雑木林があったりすると、日の出前や夕暮れ時に、ヒグラシが涼しげに鳴いていたけど、それ以外のはみんな昼間に鳴いていた…

領土問題

領土問題は、中の問題だ。外に対しての問題としてとらえられがちだけど、実は中に問題の核心はある。領土って言うからには、国民が自分の国がどういう国なのかを、明確に認識する必要がある。その国に住んでいる自覚と、誇りがなければ、領土問題は他人事と…

無花果

無花果と書いて、いちじく。花が咲かないのに実がなるからってことなんだけど、実だと思われてる中にあるのが実は花なんだな。いちじくって呼び名は、“一熟”からきている。一ヶ月で熟するって意味で、その分いたむのも早いから、とっとと喰うことだ。タンパ…

キムチ鍋

暑さがしつこい。それで、キムチ鍋にした。いくら冷たいのを飲んだって、暑さをしのげるのは一時的なものなんでね。身体の外が暑いんだから、身体の中も熱くすれば、相対的に暑くなくなるって理論だ。すごく論理的だろ、こっちは頭がいいんでね。豚バラ肉、…

マツジュン

今日は、マツジュンだった。祭りの準備、略してマツジュン。祭りは来週なんだけど、祭壇とテントをこしらえておく。このあたりも高齢化が進んで、住む人間も減って、そのうえ若いもんがいなくなった。だから、祭りの準備っていっても、出てくるのは年寄りば…

UFO

最近、妙なものが空を飛んでいる。UFOだな。UFOは、Unidentified Flying Objectのことで、未確認飛行物体をいう。だから、空を飛ぶ正体不明なものは何でも、UFOってことになる。こっちが見たのは10日ぐらい前、明らかに飛行機とは違うものが光りな…

木更津

木更津は、初めてだ。品川からバスに乗って川崎に出て、アクアラインを通って行く。アクアラインも初めてだったんだけど、てっきり橋だと思ってたら、半分まではトンネルなんだね。それにしても、東京湾を車で横断できるんだからたいしたもんだ。木更津とい…

だんだん閉じていく感じだ。やっとのことで、夏が閉じて秋が開く。熱帯夜が続いてた頃は、一日中、毛穴が開きっぱなしだった。ここんところ、昼間はかなり暑くて毛穴が開いても、日が暮れれば涼しくなって、開いた毛穴も閉じていく。夏は、窓全開で寝てるけ…

トンボ

子どもの頃、トンボが空を群れ飛んでいたけど、今は見ない。幼虫のヤゴが住めるような水場が減ったからね。蜻蛉と書いて、「とんぼ」とか「あきつ」と読む。その昔、トンボを「秋津(あきつ)」と呼んでいた。古来、日本国のことを「秋津島(あきつしま)」…

陶陶酒

小学生の頃、養命酒を飲んでる友達がいた。うらやましかったね、うちは陶陶酒だったから。養命酒の方が甘くて美味しく感じた。子どもには、陶陶酒は少し辛い。うちは酒呑みの家系だから、陶陶酒で正解だったんだろう。今でも、時々、思い出したように飲むこ…

表参道

表参道って地名はない。地図を見ても、表参道一丁目なんてのはのってない。明治神宮の参道のことで、都道413号線のうち、神宮橋交差点から青山通りに至る部分のことをいう。地名で言うと、神宮前と北青山と南青山の一部ってことになる。参道からずいぶんと離…

目覚める

最近、よく目覚める。一、泡盛に目覚める25年ほど、合わないと思って蒸留酒は口にしなかった。ところが、あんまり暑いんで、沖縄気分で泡盛を呑んだら、あまりに美味くて驚いた。朝もスッキリ目覚めるしね。一、スイカに目覚める冷蔵庫がいっぱいで入んない…

墓参り

墓参りに行った。母の命日だったんでね。井戸の水を、桶に汲んで墓に向かう。布を水でぬらして墓をふくんだけど、石と思ったことは無い。頭、顔、腹、手、足と、風呂上りの赤ん坊を、タオルでふくようなつもりでやる。今日の花は、真っ赤な鶏頭の花と、紫の…