瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

閏(うるう)

地球が太陽のまわりを一周するのに、365日と4分の1日かかる。それで、365日を一年とするのが、太陽暦。毎年、4分の1日の半端が出ちゃう。4年で1日ずれるから、それを調整しなきゃなんない。グレゴリオ暦では、4年ごとに2月に1日閏日を入れて、366日にする。…

バカヤローの日

1953年2月28日。衆議院予算委員会の質疑応答の中で、吉田茂首相が「バカヤロー」って言ったのをきっかけに、衆議院が解散することになった。これが、いわゆる「バカヤロー解散」。それにちなんで、2月28日はバカヤローの日。これ、「バカヤロー!」って怒鳴…

摩訶般若波羅蜜多心經

觀自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不淨不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色聲香味觸法無眼界乃至無意識界無無明亦無無明盡乃至無老死…

「お」をつけると、たいがい丁寧になる。なんないのもあるけどね。奈良に“お”をつけると、おなら。県名なのに、匂ってくる。亀に“お”をつけたら、おかめ。爬虫類が、笑える顔になる。あと、「お」をつけちゃいけないのもあるよ。外来語には、「お」を付けな…

仕向け

そう思ってなくても、そう仕向けられることがある。例えば新商品が出て、それが差し迫って必要じゃなくても、安易であればあるほど仕向けられやすい。「これって便利ですよね」って言われれば、不便じゃないことは確かだからあいまいに頷くと、「じゃあ欲し…

老い

最近、とみに老いを感じる。二十数年ぶりで会った仲間と、お互いに変わらないつもりで楽しく呑んだ。後日、送られてきた記念写真を見て愕然としたね。二十数年という年月は、容赦なく誰の上にものしかかってたってこと。10年たてば10年分、20年たてば20年分…

金烏玉兎

金烏玉兎(きんうぎょくと)とは、太陽と月のこと。転じて、歳月、月日を言う。なんか、暦と関係がありそうだな。中国の伝説に、金烏っていう三本足のカラスが太陽に棲み、玉兎っていうウサギが月に棲むとある。太陽の象徴がカラスで、月の象徴がウサギ。昔…

深い

浅いより深いほうがいいと思っていた。多くの経験を積んだ末に、深みも増していくんだろうと。フランス料理は、深い味わいがあるという。日本料理は奥が深いという。フランス料理は足し算で、日本料理は引き算だ。深さの質が違うってことか。どれだけ奥なん…

うど

春は、うどだな。栽培時差により一年中出回ってるけど、やっぱりうどは春だ。あの香りと、歯ごたえがたまらない。ほとんどが水分で、栄養価は低いっていうけど、こっちは一向にかまわないね。他の何ものにもかえがたい味わいがある。生が一番だけど、薄く切…

否定的

否定的だと心が疲れる。「だから、なおそうと思うんだけど」って言っちゃう。“なおす”ってのが否定的だし、“思うんだけど”のあとには“出来ない”っていう完全な否定の言葉が省略されている。思えば、いろんなところに否定的はひそんでいる。人の好意に対し「…

イカ

イカは、西洋ではデビル・フィッシュなんて言って嫌われているらしい。イタリアやスペインじゃ喰うけどね。あんな風体だけど、良質な栄養源だ。人体に不可欠な、必須アミノ酸をたっぷり含んでいて、逆に、脂肪は含んでいない。噛み切りにくいから、消化に悪…

死刑囚

後輩がタバコの吸殻を道に捨てたんで、頭ひっぱたいて「拾えよ」って言ったら、「死刑囚に説教されてるみたいや」って言われた。そこまで悪人のつもりはないが、死刑囚ってのは当たっている。冤罪の問題やら、死刑廃止論やらあるせいか、法務大臣がなかなか…

たぬき

昔、京都でたぬきそばを注文したら、油揚げの上から葛あんをかけたそばが出て来た。オーダーミスかと思いつつ、こっちは気が小さいから、黙って喰った。何か騙されたような気がしたけど、「それで、たぬきか」なんて、妙に納得したもんだ。後で聞いたら、京…

血余

漢方で、髪のことを血の余りと書いて、血余(けつよ)という。血の力に余裕がないと、髪の健康は保てない。血は休みなく全身を巡って、困ってるところに、自分の持ってる栄養を惜しみなく与える。幸福の王子みたいだな。ところが、髪の毛の優先順位は低いら…

育ち

うちは金がなかったから、育ちが悪いと思ってた。中学は荒れていて、授業聞いてるやつはいなかったし、サッカーでもバスケでも、ボールそっちのけでケンカだった。それが当たり前だったから、育ちがいいと言えるはずもない。大学は、どう間違ったのか、お坊…

スイートポテト

さつまいもは、英語でスイートポテト。さつまいもで作った焼き菓子も、スイートポテトという。こっちのスイートポテトなら好きなんだな。あんまり美味しいから、自分で作っちゃう。先ず、芋をふかして裏ごしする。温かいうちに、バターと生クリームを入れて…

“建国記念の日”は、“建国記念日”ではない。神武天皇が即位した日を日本の建国とみなし、明治時代に、紀元節って祝日にした。戦後、日本国憲法にそぐわないってんで、紀元節は廃止された。その後いろいろあって、名を変えて“建国記念の日”として復活した。2月…

最近、知らない誰かが死んだ話を、見たり聞いたりして、突然の涙に襲われることがある。その人に、どんな事が起き、どんな思いを抱き、どんな死に方をしたのか、こっちはほとんど知りはしない。だから、同情もできないし悲しくもないのに、感情だけが込み上…

水仙

ふと、何の香りだろうと思い、見たら水仙だった。えもいわれぬ香りの漂う。中国では、水辺に咲く姿を仙人にたとえて、水仙と名づけられた。ギリシア神話の、水に映るおのれの姿に恋して死んだナルシスは、やがて水仙に生まれ変わる。外国では、水仙は男なん…

長い

家族でメシ喰ってて、どうしてキリンの首は長いんだろうって話になった。ゾウの鼻も長いけど、お互いどう思ってんだろうなんてね。うらやましいと思ってるのか、あいつはあいつで大変だと思ってるのか分からない。首の短いキリンや、鼻の短いゾウはいないか…

生体潮汐

月と太陽の引力による、海の満ち引きのことを、海洋潮汐という。地殻も、月と太陽の引力で変形を繰り返していて、地球潮汐っていう。こいつが、地震の“引き金”になることがあって、“潮汐トリガー”って呼ばれている。ダーッとさかのぼって、過去の大きい地震…

バナナチップ

バナナチップが止まらない。小学生の頃、初めて食べた時も、美味くてびっくりしたけど、久々に食べてみてやっぱり美味い。ずっと食べちゃう。先祖はサルなんでね。先祖を敬うったって、さかのぼりすぎだけど、これも供養だ。日本酒にも合うよ。吟醸酒の独特…

写経

ひめ暦は、手書きのひめくり暦です。寸法に切った和紙にミシン目を入れ、一枚一枚、筆で文字を書いてゆきます。作業には集中しますが、無念無想ではありません。何かの考えが浮かんでくれば、それはそのままに、筆を運んでゆきます。旧暦(月のこよみ)なの…

たばこ

昔は、セブンスターを一日一箱吸っていた。歩きながらも吸ったし、吸殻は平気で道に捨てていた。長距離列車のボックス席には、壁面に薄型の灰皿がついていて、誰はばかることなく吸っていた。そのうち、嫌煙権って言葉が生まれて、禁煙コーナーが出来はじめ…

鬼遣

昔、宮中に鬼遣(おにやらい)って行事があった。大晦日に、四つの黄金の目のある面をつけた方相士(ほうそうし)が、戈と楯を持って「鬼やらい!鬼やらい!」と大声を上げて、鬼を追い払って回った。これが、今の節分の豆まきの原型だ。立春が正月って考え…

光の春

すごく寒い。強烈な寒気団が来てるらしい。こないだ降った雪が、日陰で凍ったまんま残っている。霜柱も頑丈なやつが立っている。洗濯物を干すだけで、手がかじかんでくる。それでも、ベランダに注ぐ日の光は強く、身体に熱をもたらしてくれる。春は光から来…

渓斎英泉

高校の頃、浮世絵屋のおやじに気に入られて、好きな絵をやるって言うから、英泉のって言ったら、ウーンと唸って写楽のをよこした。値段だったのかな。もちろん復刻版だけどね。以来、写楽は嫌いで、英泉が好きだ。渓斎英泉を、一言で退廃的と言う。こっちも…