瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

死刑囚

後輩がタバコの吸殻を道に捨てたんで、頭ひっぱたいて「拾えよ」って言ったら、「死刑囚に説教されてるみたいや」って言われた。
そこまで悪人のつもりはないが、死刑囚ってのは当たっている。
冤罪の問題やら、死刑廃止論やらあるせいか、法務大臣がなかなか書類にハンコ押さないんで、死刑判決受けてても、いつ執行されるか分かんない。
執行より先に、病気で死んじゃう人もいるしね。
塀の外にいるか中にいるかのちがいだけで、そいつがいつ訪れるか分かんないって意味では、こっちは死刑囚と同じだ。
死刑囚の自覚があって、塀の外にいるありがたさを知る人だけが、他人のために生きられるんだろう。
無自覚の死刑囚の楽しみといえば、少しの酒と、月を見上げることなんだな。