瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

2009-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

三十日とか晦日と書いて、みそか。あと、つごもりなんて言ったりするね。つごもりは、月ごもりってことだから、月の満ち欠けをもとにした暦では、月の最後の日で、月は見えない。「女郎の誠と 玉子の四角 あれば晦日に月も出る」って言ってね、あり得ないも…

年賀状

毎年のことだけど、年賀状を出すのが遅い。だから多分、元日には着かない。それから、ごく親しい仲間からの年賀状も、たいがい元日には届かない。類は友を呼ぶってのか、気にしない連中が多いからな。逆に、キッチリ元日に届くのは、珍しく義理堅い奴か、本…

年越しそば

大晦日はやっぱり、年越しそばだな。忙しい年末に、ささって喰うためのものだから、本当はザルそばか、かけそばなんだろう。でも、それじゃあちょっと淋しいから、今年は鴨せいろにする。白ネギのいいところと、鴨の皮目を焼き、濃いめの汁におとす。薬味は…

割烹着

年末の大そうじに限らず、家庭用仕事着といえば、やっぱり割烹着だ。1913年(大正2年)に、雑誌「婦人乃友」に載ったのが始めらしいね。その後、1932年(昭和7年)に出来た国防婦人会の会服に採用された。その時のスローガンは、「国防は台所から」。なんか…

狂牛病

狂牛病って、人にもうつるんだってね。脳がスポンジ状になって、いろんなことになって、結局、死んじゃう。怖い病気だよね。まだよく分かんないけど、エサの肉骨粉が原因らしい。肉骨粉ってのは、牛・豚・鶏の食肉以外のところ、脳・脊髄・骨・内臓・血なん…

夜回り

年末のこの時期になると、自治会の方で当番を決めて、夜回りをやってくれる。寒い夜に、遠くに拍子木の音が聞こえ、やがて「ひのよーじん」の声が近づいてくる。ご苦労様という感謝の気持ちと、物珍しさから外へ出てみると、手には提灯をぶらさげていて、ろ…

クリスマス

クリスマスは、イエスの誕生日って言うけど、実はいつ生まれたのか分からない。聖書にも、いつって書いてない。じゃあ、どうして12月25日になったのか。それは、冬至の祭りに由来する。むこうに、ミトラ教ってのがあって、太陽神ミトラが冬至に生まれ変わる…

クリスマス・イヴ

右寄りの家で育ったけど、クリスマス・イヴはやっていた。イヴにはローストチキンと決まっていて、子供も葡萄酒を飲んだ。赤玉だけどね。それから、バタークリームのケーキ。まあ、いっぱんてきだな。自分で一家を構えてからは、パスタにチキンにワインだ。…

天皇誕生日

12月23日は、天皇誕生日。昭和8年の12月23日に、昭和天皇に初めての皇子がお生まれになった。街じゃ、お祝いのサイレンが鳴り響き、人はみな、旗や提灯を持って行列して歩いたってね。それくらいに、全国民あげてのお祝いの日だ。親父が右寄りだったから、う…

冬至

冬至は、一年で一番昼の短い日だ。陰きわまって陽に転ずる、一陽来復ってやつ。明日から、日が伸びるわけだから、冬至の行事は、太陽復活のお祝いだ。クリスマスも、もとはと言えば、冬至の行事とキリスト教がくっついたものなんだってね。それから、カボチ…

東郷

原宿に用事があったんだけど、竹下通りは人が多いから、東郷神社を通り抜けさせてもらうことにした。思うところあって、お参りする。今日は風もあって、すごく寒い一日だったが、東郷神社の境内は、木々に守られて風も無く、陽射しも暖かくて、穏やかさすら…

オリオン

冬の星座の代表って言うと、オリオン座だな。うちの方は、あんまり星は見えないんだけど、オリオン座はたいがい見える。特に今時分は、空気が冴えわたっているから、キラキラ光ってすごく綺麗だ。オリオンってのは大男で、力も強く美男の上に、優れた狩人だ…

水炊き

冬至が近く、夜が早いから、とっとと帰ろう。寒いんで、今夜は水炊きだ。安かったから、鶏の手羽元でやることにする。水からコトコト煮ていって、肉が柔らかくなるころには、いいスープもとれている。ここまで出来れば、あとはどうころんでも美味しくなる。…

おさがり

長男だから、子どもの頃は、おさがりを着た覚えは無い。大人になってから、親父が若い頃着てたスーツやコートを、レトロに着ていたことはある。体型が全くちがうから、ズボンのダブルの裾を伸ばしても、ツンツルテンだったけど、面白がって着ていたよ。今は…

ベーコン

ベーコンを、自分で作ってみた。上手くいきましたよ、ちょっとしょっぱかったけど。そう難しいもんでもないし、手間もそんなにかからない。ただ、時間は多少かかるね。塩漬けするのに一週間程。塩抜きするのに数時間。燻すのに約一時間。出来上がりの味をな…

今日は12月16日。旧暦だと、まだ十一月一日。霜月の朔(さく)だ。朔は「ついたち」とも読む。これは「月立ち」の訛ったもので、旧暦の月の第一日目だから、月が立ち始めるって意味だ。月が立つって言っても、この日は、太陽と月が同じ方向にあって、日の光…

於岩稲荷

きのう、四谷左門町を歩いていて、於岩稲荷を見つけた。それも、ふたつ。於岩稲荷田宮神社と、於岩稲荷陽運寺が、道をはさんで斜め向かいにある。名前は途中まで同じだけど、雰囲気は全く違う。公平に両方お参りした。お岩さんって言うと、「四谷怪談」。そ…

討ち入り

元禄十五年十二月十四日は、忠臣蔵でおなじみの討ち入りの日。大石内蔵助ひきいる赤穂浪士47人が、吉良上野介の屋敷を襲撃した日だ。その夜は、冷え込みが厳しかったが、実際は雪は降らず、晴れて月が冴えていた。夜中の12時ごろに行動を開始し、月の光の下…

煤払い

旧暦十二月十三日が煤払い。今では、新暦で12月13日にやることになっている。もともと、年神様を迎える準備をする、宗教的な行事なんだな。お寺で、長い竹の枝を使って、高い天井のすすを払ったり、仏具をふき清めたりしている光景を、ニュースなんかで見る…

燗酒

昔は、酒って言ったら、燗酒だった。熱燗って、本当は50度ぐらいのらしいんだけど、出てくるのはほとんど沸いたようなやつで、飲もうとすると、気化したアルコールがものすごく目にしみた。おまけに、上等な酒じゃないから、妙な効き方をしたもんだ。でも、…

十九の春

♪私があなたにほれたのは ちょうど十九の春でした いまさら離縁というならば もとの十九にしておくれ♪「十九の春」っていう、沖縄の俗謡らしいね。何年か前の朝ドラで、初めて耳にして以来、心に残っている歌だ。おとうちゃんが死んだ時、風来坊の兄貴がたま…

ローズマリー

去年の秋、小さな素焼きの鉢に植わったローズマリーを、インテリアショップで見かけた。最初は、おしゃれな雰囲気を眺めて楽しんでたんだけど、枯らしちゃいけないと思って、庭に植えたらモジャモジャ育ち、科学者の頭みたいになった。古代ギリシアでは、記…

ゆたんぽ

湯湯婆と書いて、ゆたんぽと読む。中国じゃあ、湯婆(タンポ)だけで「湯たんぽ」の意味らしいけど、日本語だと分かりにくいんで、そのうえに「湯」をつけて「湯タンポ」と呼んでいる。うちのは、鉄で出来た亀みたいなやつで、洗濯板っぽいデコボコがついて…

シーラカンス

シーラカンスは、3億年以上前から同じ姿だ。古い地層から出てくる化石と同じ姿をしたやつが、今も生きているのを、生きた化石って言う。デボン紀に現れ、白亜紀末に死滅したと思われてたんだけど、1938年にマダガスカルで発見されて以来、時々見つかっている…

大雪

今日は二十四節気の、大雪(たいせつ)だ。もう、山には雪が降り積もる頃なのか。晴れたが、北風が強く、寒い一日だった。七十二候は、「閉塞して冬と成る(へいそくして ふゆとなる)」こう寒くっちゃ、閉塞したくもなる。五日後の七十二候は、「熊穴に蟄す…

蒲鉾

魚のすり身を、棒に塗りつけて焼いたものが竹輪なんだけど、形が蒲の穂に似てるから、昔は蒲鉾って呼んでたみたいだ。板蒲鉾の先祖が、竹輪ってことだな。蒲の穂で思い出すのが、因幡の白うさぎね。ワニをだまして海を渡ろうとした白兎が、途中で嘘がばれて…

十方暮

今日から十方暮(じっぽうぐれ)に入る。暦を見ると、日々、十干十二支が割り当てられてるんだけど、その甲申(きのえさる)の日から、癸巳(みずのとみ)の日までの10日間を、十方暮と言う。少しややこしいんだけど、十干の甲乙丙丁戊己庚辛壬癸と、十二支…

モツ

モツは、臓物(ぞうもつ)の略だ。値段も安いし、栄養もあり、その上美味い。ただ、足が早いから、新鮮なものがいい。ここんとこ寒いんで、モツ煮込みを作った。白モツを一度茹でてから、水にさらしたやつを、かつおだしで煮込む。酒とショウガの薄切りを多…

カレンダーの日

12月3日は、カレンダーの日。これは、太陽暦への改暦に際し、明治五年十二月三日(旧暦)が、明治6年1月1日(新暦)になったのにちなんで、全国団扇扇子カレンダー協議会が1987年に制定したものだ。この協議会名なんだけど、団扇と扇子の並びはわかるが、ど…

アンケート

アンケートって、フランス語なんだってね。複数の人に質問をして、回答を得る。その答えが、バラバラにならないように、定型化した質問をし、回答選択肢を使うことで、安定した回答を得、比較分析するってことらしいね。多くの人の意見をまとめたり、傾向を…