瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

蒲鉾

魚のすり身を、棒に塗りつけて焼いたものが竹輪なんだけど、形が蒲の穂に似てるから、昔は蒲鉾って呼んでたみたいだ。板蒲鉾の先祖が、竹輪ってことだな。
蒲の穂で思い出すのが、因幡の白うさぎね。
ワニをだまして海を渡ろうとした白兎が、途中で嘘がばれて、赤裸にされる。
通りがかった八十神(やそがみ)様が、海の水で洗って風に吹かれてればなおるって教えるんだが、よけいにひどくなっちゃう。
そこに、大国主命(おおくにぬしのみこと)が現れて、真水で洗ってから蒲の穂にくるまってればなおるよって言って、その通りにしたらなおったってお話。
ところで、この白兎は、大国主命と八神姫(やがみひめ)との婚姻を取り持ったことから、鳥取にある白兎神社に縁結びの神様として祀られている。
縁結びと言っても、漠然と良縁ってことじゃなく、これっていう特定の人との縁結びらしいから、かなり強烈だ。
鳥取じゃあ、結婚の祝いに、鯛の形に細工した蒲鉾を、引き出物として贈る風習があるらしいね。
ということで、蒲鉾に戻ってまいりました。