瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

十方暮

今日から十方暮(じっぽうぐれ)に入る。
暦を見ると、日々、十干十二支が割り当てられてるんだけど、その甲申(きのえさる)の日から、癸巳(みずのとみ)の日までの10日間を、十方暮と言う。
少しややこしいんだけど、十干の甲乙丙丁戊己庚辛壬癸と、十二支の子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥を、それぞれ五行の木火土金水に配当すると、相克って言って、相性の悪い組み合わせになる日が、この10日間の中に8日あるってのが十方暮の根拠らしい。
何しろ、労多くして功少ない日とされていて、万事うまくいかないっていう厄日だ。
四方(東・西・南・北)と、四隅(北東・東南・南西・西北)の八つの方角に、上・下を足して十方。その十方、全てが暮れちまって、暗闇ってことだから、「途方に暮れる」ってところから来てるようだ。
今はあんまり耳にすることも無いけど、江戸時代には、結構気にしてたみたいだね。
迷信っていえば迷信なんだけど、実際、どうしたって上手くいかないって時もあるから、日が悪いからってのが、ひとつの方便だったんだろう。
旧暦時代に信じられてたことだけども、月の満ち欠けに基づく暦とは無関係だから、旧暦のスゝメにはあえて入れない。