瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

クリスマス・イヴ

右寄りの家で育ったけど、クリスマス・イヴはやっていた。
イヴにはローストチキンと決まっていて、子供も葡萄酒を飲んだ。赤玉だけどね。それから、バタークリームのケーキ。まあ、いっぱんてきだな。
自分で一家を構えてからは、パスタにチキンにワインだ。理由は特に無く、ただ何となくだ。
でも、今年はゴハン。ワインもなし。
クリスマス・イヴに、箸を使うのは、初めてかもしれない。
子供が、鶏の唐揚げがいいって言うから、ゴハンになったってだけこと。
ところで、イヴにふさわしい食卓って何だろう。
肝心なのは、メニューじゃなくて、家族が互いに向き合う場になってるかどうかだ。
毎年、ケーキは自分ちで焼くんだけど、今日も、親子で楽しそうにやっていた。そんなささいなことの中にも、喜びを見つけられたら、それでいい。
うちは曹洞宗だから、キリストの生誕を祝うって雰囲気はほとんど無いんだけど、あの年のイヴはあんなだったねって、心に残る日になれば、それで充分だと思う。
ローマ教皇ベネディクト16世が、現在の、商業主義に汚染されたクリスマスを懸念していて、降誕祭の精神は、より内面的なものであるべきだと言っている。
武士道のようで、なかなかよろしい。