瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

十九の春

♪私があなたにほれたのは
 ちょうど十九の春でした
 いまさら離縁というならば
 もとの十九にしておくれ♪
「十九の春」っていう、沖縄の俗謡らしいね。
何年か前の朝ドラで、初めて耳にして以来、心に残っている歌だ。
おとうちゃんが死んだ時、風来坊の兄貴がたまたま帰って来てて、芸者を何人も連れてきて、御骨の前で、三味線に合わせて歌いまくるっていうシーンがあった。
真面目な弟は、「葬式の晩に何だ!」って、すごい剣幕で怒るんだけど、物影でおかあちゃんが一緒に口ずさんでるの見て、黙っちゃう。
おとうちゃんとの、思い出の歌だったのかも知れない。
あのドンチャン騒ぎ見てたら、涙が止まらなくて困った。
葬式、十九の春、親不孝な兄貴か。似たような話は、あるんだな。
♪俺がこの家捨てたのは
 ちょうど十九の春でした
 二度と会えぬというならば
 もとの十九にしておくれ♪
いまさら、何言ったって始まらねぇや。