瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

ローズマリー

去年の秋、小さな素焼きの鉢に植わったローズマリーを、インテリアショップで見かけた。
最初は、おしゃれな雰囲気を眺めて楽しんでたんだけど、枯らしちゃいけないと思って、庭に植えたらモジャモジャ育ち、科学者の頭みたいになった。
古代ギリシアでは、記憶力を良くする薬草と信じられていて、学生は花輪のように編んで、頭に巻いたらしい。
また、聖母マリアが、キリストの上着ローズマリーにかけて干したことから、聖木とされているそうだ。
買うと結構するけど、うちの聖木はモジャモジャ頭だから、料理にはアホほど入れる。
花は冬に咲きはじめる。青くて小さな花だ。
冬枯れの季節に、緑の枝に咲く青い花を見つけた時は、その可憐さにハッとさせられた。
ラテン語で、ローズは露、マリーは海。海の露さ。
なんでか分からないが、月の夜に青く光るように咲くイメージが、いつの間にか心に芽生えた。