瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

おさがり

長男だから、子どもの頃は、おさがりを着た覚えは無い。
大人になってから、親父が若い頃着てたスーツやコートを、レトロに着ていたことはある。
体型が全くちがうから、ズボンのダブルの裾を伸ばしても、ツンツルテンだったけど、面白がって着ていたよ。
今は、こっちのおさがりを、息子が着ている。
なんとなく、嬉しいもんだ。
革ジャンに、リーバイスのボア付きのGジャン、それからブーツ。
流行をあまり追わなかったから、今着てもおかしくないんだろう。
革ジャンとブーツは、オイルを塗ったり磨いたりして、大事に使っていたから、まだまだいける。革は、新品より年季が入った方が、味が出るしね。
だから、長く着るつもりで、少しいいのを買って、手入れして大事に使うのがいい。着物や道具なんかも、これと同じだ。
今、そういうことが大切な時代になってきたんじゃないかね。
出来るだけ捨てないで、くり返し大事に使うってこと。
月の満ち欠けのくり返しを軸にした、旧暦暮らしのものの考え方に、学ぶところは多いだろう。
大切にして、守り伝えるってことからすると、おさがりは、まさに文化そのものだ。