瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

源氏物語

源氏物語は、多分最後まで読んでない。
と思ってたんだけど、うちにある文庫本を見ると、終わりの方のページの角が折ってあったり、赤線が引っぱってあったりするから、読んだのかも知れない。
1000年以上も前に書かれてるから、生活様式や結婚の形態は、今とは相当ちがう。
それでも、描かれている男と女の愛情や、どうしようもない憎しみは、今も昔も変わらないだろう。
と思ってたんだけど、生まれた時からコンピューターや携帯電話にかこまれて生活している人間にとって、愛や憎しみがどんなものなのかは分からない。
むしろ、平安朝の人の心は察せられても、今生きている若者の心の内は見当もつかない。
源氏物語の登場人物は、佳き女を求めて、夜な夜な京の街をさ迷い歩いた。
夜歩きのともは月だから、月とともに変化する女心に、やつらは人一倍敏感だったんじゃないかと思うね。