瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

寒天

冬の寒い日の空を、寒天という。
トコロテンの材料も、寒天という。
寒天の材料はテングサっていう海藻なのに、なぜか生産量1位は海のない長野県だ。
京都の宿屋の主人が、トコロテンを庭に捨てておいたところ、夜の寒さで凍って昼の日差しに融けてをくりかえして、妙な乾物が出来た。
それでトコロテンをこしらえたら、海藻臭さが抜けて美味かった。
今で言うところの、フリーズドライってやつだな。
それを信州の行商人が見て、信州の気候が寒天作りに合うってことで、諏訪地方の特産品になった。
カロリーがなくて、全く消化もされないから、ダイエットにいいなんて流行ったこともあったね。
こっちは、“寒天”って名前が好きなんだな。
厳しい寒さに晒されてアクが抜けるなんて、ちょっと見習いたい感じだ。