瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

大潮

大潮は、潮の満ち引きの差が最大となる日だ。
理論上は、朔と望の日が、太陽と月の位置関係でいうと起潮力が大きくなり、大潮になるはずだが、地形や海底の摩擦など、海水の特性により、1日~2日遅れて大潮になる。
新暦のカレンダー見たって、潮の動きは分からないが、旧暦ならばそのへんのことは、大概分かる。
水産業に携わる人は、暦なんか見なくても、海を見、月を見れば、潮の加減は分かるはずだ。
新月の大潮と満月の大潮とでは、釣れる魚の種類がちがうという。
暦をもたず、月をめでることもない魚たちが、海の中で潮をどのようにして感じ取るんだろうか。
今日、蛤を買ったんで、砂をはかせようと塩水に入れたが、しばらく口を割らなかった。何時間かして、活発に舌ベロを出したが、またしばらくして、おとなしくなった。もしかして、これは海のリズムなのか。
海から上げられても、こいつらは、潮の満ち引きを何かの按配で感じ取ってるのかも知れない。
人間も、知らず知らず、大潮を感じとってるんだろう。
今日、無性にしたいことがあったとすれば、きっと大潮がそうさせたのさ。