瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

欅(けやき)は、武蔵野のシンボルだ。
こっちは、武蔵野で育ったんで、どことなく懐かしい木だ。
特に、芽吹きの頃が好きでね。
桜の花の盛りをしり目に、芽吹きだした欅の黄緑色の芽が最高にいい。
刻々と色濃くなっていく様を見てると、ものすごい生命力を感じる。
昔は、植物より動物のほうが強いと思ってた。
植物を喰う動物はいても、動物を食べる植物はいないからね。
でも、植物の方が動物より強い。
これは、確かなことだ。
親が死んでしばらくたって、欅の大木を見上げていたら、何だかそんな気がしてきた。
欅は、古くは「槻(つき)」とか「槻の木」といった。
木へんの横の「規」って字には、「円形のもの」っていう意味があるから、木の横にある円形のものは「月」。
だから、欅は「月の木」なんだな。