チーズ

フランスのチーズをもらって、喰おうと思ったら臭かった。
ポン・レヴェックってのと、ブリー・ド・モーってやつ。
調べたところ、まだ臭いうちに入らないみたいで、もっと凄いのがあるらしい。
チーズだけ食ってても始まらないんで、赤ワインを一緒に飲んでみた。
イタリアのしかなくって、やっぱり合わない。無邪気と言うか、陽気過ぎるというか、一癖ある臭いチーズとかみ合わない。
フランスのワインは全く分からないんで、酒屋のおじさんに教えてもらうことにする。
「本当は、チーズと同じ地方のワインが合うのですが・・・」と言いながら薦めてくれた、無難なやつを買ってきて、チーズと合わせてみた。
やっぱり、こっちの方が合う。
ものすごく奥行きが増すし、味の幅がひろがって、複雑な味を楽しむことが出来るって感じ。
その国の食材や料理には、その国の酒が一番合うんだな。
一言でいえば、相性。大げさに言うと、世界観だ。
それは、時の流れの捉え方、刻み方にもいえることだろう。
日本人の生活には、日本古来の旧暦（太陰太陽暦）が合っていて、そんな日々の中にこそ、深い味わいがにじみ出るって事なのさ。