瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

常夜鍋

鍋に昆布を敷き、水と酒を注いで火にかける。煮立ったところに、豚肉とほうれん草を入れ、煮え際をポン酢で喰う。
これが、シンプルで美味い。
常夜鍋って言う名は、毎晩食べても飽きないってとこから来てるらしい。
入れる具に決まりはないけど、冬場に入って味ののるほうれん草が、やっぱりいい。
薬味は、七色唐辛子と、ごく新鮮な長ねぎの青いところを刻んだやつ。新しいものには嫌味が無く、むしろ香味があっていい。白いところは、すき焼きにでも使おう。
寒い夜でも、鍋がグツグツ煮えるから、暖房も要らないし、家族で争うようにして喰うから、そんなに長時間ガスを使わない。節約とは、お金のためにするんじゃなく、幸せのためになるもんだ。
お麩にだしを吸わせて食べ、麺で〆れば、だしも全部食べられる。
鍋に投入したものは、あまさず身体に回収する。旨味と栄養を、全部頂きましたって感じで、満腹になるけど、絶対に太らない。
具は、あれもこれもと入れすぎず、さらりとやるのが、旧暦スタイルだ。