瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

大仏

少し前に、奈良に行ってきた。半分は遊びだ。
前に行ったのが相当昔で、車窓の風景も新鮮に感じたが、多分、昔と変わっていない。平城京の時分からも、それほど変わっていないだろう。
奈良公園には鹿がいた。鹿がそこにいるという景色は、よその街の人間の目には、不自然すぎるくらいに自然だ。
鹿のフンをよけながら行くと、大仏殿が見える。遠目にもでかい。
でかいってことは、無条件で人を圧倒する。
近寄るにつれ、ひれ伏すという言葉の意味を実感する。
とにかく、大仏はすごい。他に言葉がない。
鎮護国家という大きな志を、金属のかたまりで表現すると、ああなるんだろう。
聖武天皇、なかなかやるな。
二度焼失し、再建されたものだとは言え、その強烈な思いは、間違いなくここに存在する。
凄い力の渦にくらくらしながら、手を合わせる。
大きい仏と書いて大仏。それにしても、ここまででっかいのを造るとは。
人の思いってのは、全くすさまじいもんだ。