瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

相撲

相撲は、ただのスポーツじゃない。
それは、取り組み以外の部分を見れば分かる。
呼び出しの柝の音が響くと、場内の空気はキーンと冴える。
幕内力士の土俵入りは、壮観と言うか、本人たちは面倒くさそうだけど、大男が揃って全方位の鬼を威圧している。
横綱の土俵入りに至っちゃ、注連縄を腹に巻きつけて、土俵中央で力いっぱい四股を踏む。
あれは、土俵という祭壇の上で、鬼を力でねじ伏せる厄払いの儀式だろう。
やっぱり、相撲は神事の一種なんだな。
地方によっては、旧暦八月十五日に、十五夜相撲ってのがある。
これは、五穀豊穣を祈る行事だ。
大相撲は一場所15日間。これ、旧暦でやったらいいのに。
今は、日曜に始まり、2週間後の日曜に終わる。
見てたら、曜日と客の入りはあんまり関係ないみたいだから、興行収入的には、日取りをずらしても大丈夫そうだ。
同じ15日間なら、旧暦の朔に始めて、十五日に終われば、千秋楽が丁度、十五夜相撲になる。
国技なんだから、国を挙げて五穀豊穣を祈るのさ。
それに、満月の日には興奮するって言うから、おすもうさんも観客も、楽日には妙に盛り上がる。
相撲人気の復活だ。