瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

いらない

街を歩いてると、ティッシュやらビラやら、やたらと配ってる。
いらないから、もらわない。
でも、寒い中がんばって配ってるの見ると、もらわなかったら気の毒だとも思う。
街角で持たされる、そんなちっぽけな罪悪感も、いらない。
自治体や学校の行事のたびに、子供がボールペンやなんかをもらってくる。
使うのは気に入ったのだけだから、使わずに引き出しの中にたまっていく。
あと、もらったエコバッグがいくつもあって、全然エコじゃなくなってる。
どうゆうわけか、みんな、何かをくれたがる。
それだけが原因じゃないけど、すっきりと暮らしたいのに、いつもまわりがごちゃごちゃしちゃう。
あれこれ選んで、気に入ったものに囲まれて暮らすってのは、そういう世界観を創るってことだろう。
ところが、そこに無神経にポーンと別のものを投げ込まれると、途端に全体の調子が乱れる。
そんな感性のとんがった生活なんかしちゃいないけど、違和感に日々慣らされていくと、本当に欲しいものさえ分からなくなる。
だから、いらないものは、いらない。
欲しいものだけが、欲しい。
思うに、欲しいものだけ引き寄せる力は、引力じゃなくて、自分を強く押し出す発信力なのかもしれない。