瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

歌麿美人画で、二重瞼のがあった。
ちょっと珍しい。
浮世絵の、二重瞼は初めて見た。
実際、江戸人の九割方が一重だったって事もないんだろう。
一重瞼に描くのが、当時の美人画の様式だったのかもしれない。
見比べたら、やっぱり、一重の方がスッキリして美しい。
今回、展示の浮世絵は、肉筆画と版画が半々ぐらいで、とくに肉筆画に良いのが多かった。
先ずは、一通り見てまわって、次は気になった絵を拾いながら見る。
三回目は、気に入った絵だけをジッと見る。
すごいのがあったから、瞼に焼き付けようとジーっと見た。
目が乾いたから、ギュッと目を閉じたら、瞼の裏に絵が見えた。
もう一度見て、また目を閉じたら、さらに鮮明に絵が映るようになった。
そして、細部を意識しながら、目を閉じる時間をだんだんに長くしてゆき、最後は、目を閉じたまま絵を見る。
この、瞼を閉じて見る法を使うと、より繊細にモノが見えてくるんだな。
回りの人からは、多少、怪しまれるけどね。