瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

むかし世話になった人と話したら、今、茶道具が売れないって言う。
不景気だから、どの業界も厳しいのは同じだけどね。
とくに茶道具は、出会いのものだから、いくら金を積んでも、気に入ったものが手に入るとは限らない。
言ってみりゃ、目がないと買えないってこと。
景気の良かった頃は、目はないけど、金ならあるって人が沢山いたから、商売は成り立っていた。
ところが、いざ景気が悪くなると、目がない上に、金も無い人が増えて、茶道具が売れなくなった。
そんな時代を通ってきたから、作り手の側も同じようなもんで、良い道具を店頭に並べることが難しい。
だから、目のある人にとっては、今出回ってる程度のものには満足できない。
売り手の方も、それに流されていたと言えなくも無いけどね。
それでも、売れるようにするには、どうしたら良いか。
くだらない物を売らなくすれば、いい物だけが売れるようになる。
特効薬は無いから、少し時間がかかるけど、みんなで旧暦暮らしをして、目を養うことをお勧めしたいね。
旧暦で、月を見て暮らし、心の奥に眠っている、日本の美意識を呼び覚ますことから始めよう。
月は、すべての美を内に秘めているからね。