瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

鍬(くわ)

今日は良い天気で暖かかったから、畑を耕した。
鍬の刃をサクッと土に入れ、ひょいとひねると、固まってた土がはらりとほぐれる。
土の上下をひっくり返して、空気を入れて、日の光を当てる。
こうしてやると、きっと、土が活性化するんじゃないかな。
2坪もないんだけど、鍬で耕すのって結構しんどくて、しまいには腰がふらついてくる。
お百姓さんには情け無いって言われそうだけど、今時、鍬なんて見たこと無いって人間の方が多いくらいなんだから、ふらついたくらいで笑わないでくれ。
前は、スコップを使ってたんだけど、あれは穴を掘るための道具だから、畑耕すとすごく疲れる。
そこいくと、鍬は本当によく出来ている。
より少ない力で、広い畑を耕せるように、刃の長さや角度なんかが工夫されている。
それから、鍬で思い出すのは、一揆だな。
鍬は、お百姓さんの手に一番なじんだ武器だからね。
あと、くわ焼きってのがあって、たれで下味つけた肉や野菜を鉄板で焼く料理。
もとは、お百姓さんが野良仕事の合間に、野鳥をつかまえて鍬で焼いて喰ったのが始まりらしい。
鍬って、いろんなことに使えるんだな。
でも、今は耕運機があるから、鍬なんて使う人はほとんどいないんだろう。
考えてみたら、鍬で畑耕して一汗かくなんて、今の東京じゃ、なかなか贅沢なことかも知れない。