瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

ペンキ

今日は、壁にペンキを塗った。
築50年近いから、あっちこっちボロボロなんでね。
住人が変わるたびに塗り重ねられたペンキが、湿気と熱のせいで、所々はがれかけている。
これがみっともないから、先ず、はがれかけを全部こそげ落とす。
そうすると、汚い下地がどんどんむき出しになっていく。
そんな作業を黙々とやってたら、なぜか、昔の嫌な事がボロボロ思い出されてきた。
自分の悪いところが、次から次へと頭ん中に湧いて来て、なんとも嫌な気持ちになる。
あの頃に戻って、やり直すことは出来ないけど、かと言って、そのまんまにもしておけない。
下地のむき出しになった壁を、さらにこすって、ほっとけば剥がれてきそうな弱い部分を、徹底的にはがしてから、濡れぞうきんでゴシゴシこすって汚れを落とす。
壁が乾くまで、少し休憩。
何だか、作業そのものよりも、過去の回想で疲れた。
さてと、仕上げだ。重い腰を上げて、白いペンキを一気に塗る。
悪いことばかりして生きて来たってわけじゃない。これからは、少しでも良く生きるように心掛ければいい。
壁は、見違えるように綺麗になった。
でも、もっと早く塗り替えることも出来たはずだ。