瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

旧友

デュッセルドルフに転勤になった友達が、久々に、出張でこっちに来てて、急きょ呑む事になった。
中三の時に同じ組になって以来だから、相当長い付き合いだ。
すごく馬が合うって程でもないのに、よくも飽きずに続いている。
何でなんだろうって言ったら、「あの時、来てくれたじゃないか」って言われたことがある。
中学卒業と同時に、二人とも、それぞれ遠い町に引っ越したんだけど、夏頃だったか、あいつが学校をやめたって噂を聞いて、会いに行ったことがあった。その事らしい。
次の年、あいつは別の高校を受け直し、3年間をそこで過ごした。
今にして思えばそれほどでもないけど、あの年頃で、一つ下の連中と机を並べようっていう心の強さは、こっちにはない。
それにしても、あの時分から、二人してよく呑んだもんだ。
何年たてば旧友って呼べるのか分かんないけど、そろそろ旧友呼ばわりしてもいいような歳になった。
旧友か。
旧暦もそうだけど、「旧」ってつくと、何となく古臭いイメージがある。
でも、その古さには、長い年月に育まれた、ゆるぎない強さがある。
旧友も旧暦も、折りにふれて、何か大事なことを思い出させてくれる。
こっちにとっては、かけがえのない大切なものなんだな。