瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

夏越の祓

今日は、急な雨に降られたけど、禊のつもりで傘もささずに、赤坂の日枝神社まで歩いた。
六月の晦日は、夏越の祓(なごしのはらえ)。
もとは宮中の行事だったけど、今は神社でもやっている。
神社の境内にチガヤで作った大きな輪っかを立てて、「祓いたまえ、清めたまえ」って言いながら、左回り、右回り、左回りと巡る、茅の輪くぐりってのがある。
これには、穢れを祓うって意味がある。
昔、京都にいた頃、下宿のばあさんが6月30日の晩に、水無月っていう和菓子と、水の入ったヤカンを持って各部屋を訪れた。
水無月を食べて、この水のんだら、水当たりしない言うてね。
そのヤカンの水に当たりそうで怖かったけど、これも夏越の祓の行事の一つだったんだろう。
夏越の祓は、本来、旧暦の六月晦日の行事だから、今年で言ったら8月9日に当たる。
一週間後の8月16日が旧七夕で、その一週間後あたりが旧盆と、神・星・仏の行事が目白押しなんだな。
禊をし、穢れを祓い、先祖の霊を迎えるという流れが、新暦だと取って付けたようなバラバラの行事にしか見えない。
暦がちがうと、季節感も意味合いもぐちゃぐちゃになっちゃうって事だな。