瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

茶室

旧暦を見直そうって言っても、漠然とし過ぎている。
何しろ月を見よう。これなら分かるし、誰にでも出来る。
先ず、それが必要なことだし、結局は、それで充分なのかも知れない。
でも、もっと具体的に言って、どういうことが旧暦を見直すことなのか。
そのヒントは、茶室の中にある。
茶室の中にあるもの、茶室の中で行われることは、千利休の頃と今と、ほとんど変わってない。
炭火に鉄の釜を掛けて、湯を沸かし、茶を点てて飲む。
それは、変えなかったんじゃなくて、変えようが無かったんだろう。
茶道というもの、道と名がつくものはそういうものだ。
だから、もし茶室の中で違和感を感じることがあったら、それこそが旧暦的エッセンスってことだ。
つまり、今の生活に欠けているもの。
例えば、茶室の中が暗いと思ったなら、現代の生活の場が明るすぎるってこと。
たかが一杯の茶のために、面倒なことをすると感じたなら、現代の生活全般が、お手軽になりすぎてるってことだ。
だから、旧暦のことを知りたいと思ったら、茶室の中に身を置いてみよう。