瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

端午の節句

今日は旧暦の五月五日、端午の節句
これは、菖蒲や蓬なんかの薬草で邪気を祓うっていう、中国の行事が起源らしいね。
日本じゃ、ちょうど田植えが始まる頃で、田の神を迎えるために、田植えをする早乙女たちが、穢れを祓って身を清めるって行事がもともとあった。
その二つが合わさったのが、端午の節句の始まりみたいだ。
どっちかっていうと、内面的な行ないだな。
やがて武家の世になると、菖蒲が尚武に通じるってんで、武運長久や立身出世を願って、鎧兜を飾ったり、鯉のぼりを立てたりするようになった。
内容もガラッと変わって、外向きの行事になったもんだ。
鯉のぼりの起源が、滝を登りきった鯉が竜になるっていう、登竜門の立身出世の故事から来てるんだとすると、青空を泳ぐ鯉のぼりは喜ばれない。
雨を滝に見立てて、梅雨空に雨に濡れる鯉のぼりが、本来あるべき姿なのかも知れない。
田植えには雨水が必要だから、雨に鯉で「雨乞い」なんて洒落から来てるんじゃないかって、こっちは思ってるけどね。