瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

自己心為師

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裏庭の椿が、やっと咲きかけた。
そろりの花入れに生けて、床の間に飾る。
掛軸は、坊さんの字で、『自己心為師』ってやつだ。
何て読むんだろう。
「自己心、師となす」かな。
これまた意味が分かんない。
「自分の心を師匠にする」ってとこだろうか。
ずいぶんと厳しい言葉だ。
こっちは薄っぺらな人間だから、師匠に出来るような心を持ち合わせちゃいない。
何しろ、心の扉を開けてみて、入ってみたら外だったってくらい、中身が無いもんでね。
月は心を映す鏡だっていうから、よく見るよ。
でも、そこにあるのはただの月だ。
床の間の、白い椿もただの花。
何ものも、ただあるってことなんだろう。