瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

外面如菩薩

“外面如菩薩 内心如夜叉”
「げめんにょぼさつ ないしんにょやしゃ」と読む。
見た目は菩薩のように柔和だけど、内心は夜叉のように恐ろしいことを言う。
これは、美人は心が鬼だから気をつけろって意味ではない。
菩薩のように見えるほどの人ですら、心に夜叉がいるってことだろう。
菩薩像の背面に、夜叉の姿が彫ってあって、これが人の真の姿だって言われりゃ、多分そんなもんなんだろう。
月は、いつも同じ面をこっちに向けている。
月の裏側を見た人はいない。
そこに、夜叉が棲んでいたとしても驚かないね。
ただ、牙をむかないように願うだけさ。
行動は意志で支配することが出来るけど、心は意のままにならないこともあるんでね。
夜叉を殺せば、我はなくなる。