瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

解明

金環日食を見た。
詳しく解明されてるから、予定通りに滞りなく見ることが出来た。
情報が溢れてて、金環日食はどういう現象で、太陽がどんな風に見えるかまで、過去の写真で知ってたから、実物を見ても“あれと同じだ”って思っただけ。
昔は、太陽が見られるグラスなんて無かったから、日食の時に太陽を見た人はいなかった。
なんだか急に暗くなって、ひたすら不安に襲われたんだろう。
こっちはへそ曲りだから、太陽を見ずに周りの景色を眺めていた。
朝なのに夕暮れみたいになって、光と影の異様なコントラストが、感覚と体内時計をずれさせて、心に妙な波が立つ。
だから日食は、目で見るものじゃなく、心が震えるものだったんだろう。
自然現象が、科学的に解明されたおかげで、天体ショーを楽しむことはできるけど、心の振れ幅からすると、何とも面白味がなくなったな。