瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

多生の縁

袖すりあうも多生の縁っていうね。
往来で袖がふれあった程度のことすら、前世からの縁あってのことらしい。
縁ってのは不思議だ。
どうしたってそうなっちゃうんだから。
例えば、何かの集まりで、好き勝手に席に座るとする。
お互い初対面同士で、どういう人なのか知らなくっても、なんとなく居心地のいい人の隣に座っている。
で、話してみたら、出身地が同じだったり、趣味が同じだったりする。
多分、一瞬のうちに、しかも無意識に何かを感じ取っているんだろう。
この無意識ってのが、多生の縁をつかむセンサーなのかも知れない。
とすると、すべての出来事は『何で?』なんて疑問の入り込む余地はない。
多生の縁なんだから、考えたって始まらない。