瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

草食

生後10ヶ月ぐらいで大病を患い、長いこと食べ物を受け付けなかったそうだ。
3歳ぐらいまでの写真は一枚もないし、親もその頃の話はしなかった。
それ以後も食が細く、身体が弱かったから、親は何とかして食べさせようとした。
それでも、腹が減ったとか、何か食べたいって思うことはなかった。
とくに肉がダメで、カレーでも肉は食べなかった。
魚にもほとんど箸をつけず、味噌汁と漬け物でご飯を食べていた。
今思えば、禅寺の坊さんみたいだな。
幼稚園の頃は、死んだらどうなるのかってことばかり考えていた。
それから、僕が目をつぶってる間、まわりの世界がどうなってるのか知りたかった。
だから、目をつぶり、ふいに目を見開いては、何かを見つけようと何度も何度もくりかえした。