瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

恩返し

長く短いこの人生で、多くの人に世話になった。
世話になったと言っても、良いことばかりではなく、悪いことも含めて、星の数ほど学んだんでね。
かたっぱしからは思い出せないけど、今ここにある身体と心は、その恩恵の上に成り立っている。
ふとした時、昔のあれこれを思い出し、その恩の大きさに愕然とする。
恩返ししたいと思っても、この多過ぎる恩は、残りの人生かけても多分返済できない。
ならば、別のやり方を考えよう。
いま、こよみ屋をやっているのは、多くの人により佳い日々を暮らしてもらいたいから。
その思いが、昔、世話になった人や家族や友達、そのすれちがった人に届きますよう。
かなり遠回しなやり方だけど、これが瞳堂流の恩返しだ。
そう思いながら、ひと筆ひと筆、暦を書いているのさ。