瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

稲荷

今日は初午(はつうま)で、赤坂の豊川稲荷に行ってきた。
初午は、2月のはじめの午(うま)の日のことで、豊作祈願の稲荷の行事だ。
稲荷(いなり)は、「稲生り(いねなり)」の意味なんでね。
伏見稲荷の祭神は、宇迦之御魂(うかのみたま)だけど、ここ豊川稲荷の祭神はちがう。
荼枳尼天(だきにてん)っていうインドの鬼女で、ダーキニーとも言い、6ヶ月前に人の死を知り、死の直後その心臓を喰うと言う。
強烈なやつだから、霊験はあらたかだけど、その分、ちゃんと礼をしないと、後が怖い。
今日は、ご利益にあやかりたい人達が、数ある祠の前をバタバタ行ったり来たりしていた。
こっちは、祠の前で手を合わせても、何の願うところもなく、心の中は空っぽさ。
ダーキニーも、「こいつ、何しに来た?」って思ったろうね。
いいんだ、おまえに会いに来ただけだから。