瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

すぐき

すぐきって、美味いよね。
あれは、酸茎菜(すぐきな)っていうカブの一種を漬けたやつだ。
紫葉漬け・千枚漬けとならんで、京の三大漬物って言われている。
もともとは、上賀茂神社の社家だけでこさえてたんだけど、だんだん地元の農家も作るようになった。
先ず、樽の中で塩漬けにしてから、乳酸発酵させて作る。
すぐき漬けの味は、作る家によって違うって言うのは、樽や室に住み着いた乳酸菌の種類が、家によってそれぞれ違うからなんだな。
それはそれとして、夏場はすぐきで水漬けをやるにかぎる。
冷や飯を水でさらしてぬめりを取り、大きめの飯碗に入れてすぐきを添え、水をかけてサラサラッと喰う。
京の漬物は美味いのが多いけど、たいがい水漬けのために作られたんじゃないかな。
京都はもともと水がいいから、そういう発想があったとしても、ちっとも不思議じゃない。