瞳堂の月下独酌―blog―

瞳堂主人のブログです

眠り

幼稚園の頃、眠るのがこわかった。
寝つきが悪く、柱時計の音に目が冴えていった。
そのうちに、眠ったらそのまま死んじゃうんじゃないかなんて考え始める。
眠ってる間に死んじゃって、自分だけそのことに気づかずにいる。
死んだことを知らずにいるこわさ。
だから、その入り口、眠ることがこわかった。
どうしてそう思ったのか分かんないけどね。
目に見える世界と、目に見えない世界。
起きてる時と、眠ってる時は、別の世界にいるんだって思ってた。
眠ってる人を見て、生きてるのか死んでるのか、不安に思ったこともある。
眠りってのは、意識と無意識が解き放たれて、自由になる世界のことだ。
そこには、気づきがある。
何か、思わぬことを、知らされることもある。
だから最近、眠るのが楽しみなんだな。